お金の知識を身に着けたいならFP2級までは必須と言われているので、いきなりFP2級を目指そうと思うのだけど無謀かな。
いきなりFP2級は無謀じゃなく、正しい選択だよ。実際に僕自身もいきなりFP2級を受験して一発合格を果たしてるよ。
- いきなりFP2級がOKな理由
- FP2級を一発合格するための道筋
- いきなりFP2級を受験する際の不安要素
- いきなりFP2級をおすすめできない人
24歳の時にいきなりFP2級を受験して合格しています。
FP試験は1級まで合格しており、FP試験の特徴は3級から1級まで把握しています。
この記事を読めば、いきなりFP2級を受験するメリットが分かり、不安要素も払拭できますよ。
いきなりFP2級受験がOKな3つの理由
FP2級はFP3級と比較すると難易度は高くなりますが、それでもFP2級をいきなり受験することが、賢い選択と言える理由は3つ。
- 実は試験範囲に大きな変更はない
- FP2級取得までの時間を節約できる
- いきなりFP2級に合格できる環境が整っている
順番に説明していきます。
実は試験範囲に大きな変更はない
FP2級とFP3級って試験範囲が大きく異なるイメージがある。
FP2級はFP3級から一部の分野で追加されるだけだよ。
FP試験では1級から3級まで、以下6つの分野について問われます。
- ライフプランニングと資金計画
- リスク管理
- 金融資産運用
- タックスプランニング
- 不動産
- 相続・事業継承
FP2級では、3つの分野で試験範囲が一部追加されているだけです。
ライフプランニングと資金計画 | 中小法人の資金計画 |
タックスプランニング | 法人税 法人住民税 法人事業税 消費税 会社、役員間及び会社間の税務 決算書と法人税申告書 諸外国の税制度 |
相続・事業継承 | 事業承継対策 事業と経営 |
もちろん、個別問題においては、FP3級と比較して深い部分まで問われるため、1つの内容についても掘り下げて勉強する必要はありますが、大まかな試験範囲はFP3級と大きく変わりはありません。
FP2級取得までの時間を短縮できる
FP3級から勉強する場合、以下のようなスケジュールになります。
FP勉強開始からFP2級受験まで概ね7か月となりますが、FP2級までの期間が長すぎるというのが素直な感想です。
長すぎると感じる理由として、FP2級合格のために勉強時間は長く見積もって300時間程。
平日2時間、土日4時間と余裕のある時間配分で取り組んだとしても4か月程度です。
勉強期間は長い方が、知識をしっかり身につけられると思うのだけど、、、
勉強期間は長いほうが、しっかり知識を身につけられる利点はあるけど、実はリスクも潜んでいるのだよ。
長い勉強期間のリスクは、ずばりモチベーションの低下。
7か月となると、常日頃から勉強の習慣がないと、FP2級受験までにモチベーションが低下する危険性があります。
一番ありがちなのが、モチベーション低下により、日々の勉強がおろそかになり、苦労して学んだ内容が薄れていくこと。
学んだ内容を維持するためには、継続した勉強は必要不可欠です。
継続した勉強を疎かにすると、これまで積み上げてきたものが崩れます。
そのため、試験までの期間を適度に短縮し、積み上げが崩れる前にFP2級試験に臨むことが、合格への近道となります。
いきなりFP2級に合格できる環境が整っている
試験に合格するためにやるべきことは何か。
答えは、自分に合った良質な教材や通信講座を利用することです。
FP2級は教材や通信講座が充実しています。
本屋に行けば、10種類以上の市販教材が並んでいます。
通信講座を調べてみると、同じく10種類以上あります。
種類が多いということは、競争が激化して良質な教材や講座が生まれやすく、自分に合った教材や講座と出会える確率も高まります。
いきなりFP2級は不安な気持ちになるかもしれませんが、不安を覆すだけの教材や講座が十分に揃っているので大丈夫です。
FP2級は傾向が分かりやすく、対策も練りやすい試験ですので、自分に合った教材や通信講座をフル活用すれば、一発合格できるレベルに達します。
詳しくは後ほど伝えますが、AFP認定の通信講座を利用すれば、FP3級未取得者かつ実務経験者なしでも、FP2級にいきなり受験できるのも魅力の1つだよね。
いきなりFP2級を一発合格するための道筋
いきなりFP2級に受験するメリットは分かったけど、いきなり受験して合格できるの。
FP2級は対策の練りやすい資格なので、正しい道筋を辿れば一発合格できるよ。
具体的な勉強法については、こちらを参照してください。
上記記事は独学主体ですが、通信講座においても勉強する手順は一緒です。
ここでは、大まかな道筋についてお伝えします。
実務経験なしの受験生は”AFP認定された”通信講座一択
FP2級の特徴の1つとして受験資格があります。
具体的には、以下4つの条件のどれかを満たしていないと、FP2級を受験することはできません。
- FP3級技能検定の合格者
- FP業務に関し2年以上の実務経験を有する者
- 日本FP協会が認定するAFP認定研修を修了した者
- 厚生労働省認定金融渉外技能審査3級の合格者
※金融渉外技能審査3級試験は現在は未実施です。
受験資格から分かるように、FP3級未取得者かつ実務経験がない場合、AFP認定経由でしかFP2級にいきなり挑む方法がありません。
具体的には、AFP認定研修(基本課程)を修了することで、FP2級の受検資格が得られます。
AFP認定研修(基本課程)は、どうやったら受講できるの。
認定教育機関で申込みすれば受講できるよ。
料金ってどのぐらいかかるの。
一番安い講座で税込22,000円だったよ。(※2023年9月時点)
≫AFP認定研修の料金検索はこちら(受講過程は”基本”を選択)
これだけ聞くと、研修を受講するだけでも大変なイメージがありますが、実は簡単な方法があります。
その簡単な方法とは、FP2級の学習講座を開催しており、なおかつAFP認定されている教育機関の講座を選択することです。
要件を満たす講座(通学、通信)は複数ありますが、費用対効果を考慮すると、おすすめは以下3つの通信講座。
講座名 | 料金 |
---|---|
ユーキャン | 64,000円 |
フォーサイト | 60,800~65,800円 |
ECC | 59,800~69,800円 |
フォーサイトの場合、AFP認定対象外の講座もあるので注意です。
上記3つの通信講座に共通するメリットは5つ。
- AFP認定研修手続きもFP2級試験対策も一括でフォローしてもらえる
- 動画という強力なメディアがインプット教材に加わる
- インプットの効率化により勉強時間が短縮できる
- 学習方針が定まっているので挫折しにくい
- 法改正の情報収集が容易
一番のメリットは勉強時間が短縮できること!
時間をお金で買うイメージだね。
逆に通信講座のデメリットと言えば、独学と比較して費用がかかることですが、上記料金はAFP認定研修込みの値段です。
さらに上記講座は教育訓練給付対象講座でるため、要件を満たしていれば2割のキャッシュバックがあります。
例えば60,000円の講座であれば、2割キャッバックで48,000円。
一番安いAFP認定研修が最低でも22,000円であることを考慮すると、仮にユーキャンで申込みした場合、実質29,200円(64,000円×80%-22,000円)で上記5つのメリットの恩恵を受けられることになるので、かなりお得です。
上記3つの講座はFP2級試験対策はもちろん、AFP認定研修においてもフォローが手厚いことも忘れてはいけないよ。
銀行関係者なら銀行業務検定で土台固め
銀行関係者の場合、2年働けば自動的に受験資格が得られるため、無理にFP3級やAFP認定を取得する必要はありません。(お金のムダになりかねません。)
では、2年の間はどうすれば良いかというと、勤務先から半強要される銀行業務検定を利用することです。
具体的には。毎年3月と10月に主催される銀行業務検定「税務3級」。
税務3級さえ、みっちりやっておけば、FP2級の勉強は捗ります。
税務の勉強ってFP2級のタックスプランニング以外でも役立つの。
FP2級を勉強すると気づきますが、実はどの分野でも税金は関係してくるのだよ。
- 年金と所得税の関係
- 小規模共済や節税で有名なiDeCo
- 保険金受け取り時の税金の取扱い
- 金融商品に係る税金
- NISA口座
- 不動産の取得・保有・譲渡に係る税金
- 住宅取得特別控除の関係
- 相続税・贈与税全般
感覚としては、FP2級全体の4割弱が税金のイメージかな。
銀行業務検定「税務」を勉強しておけば、タックスプランニングはもちろん、不動産や相続・事業継承の分野でも知識をそのまま活用できます。
余裕があるならば、ライフプラニングと重複する「年金アドバイザー3級」や、意外と知らないとFP2級で苦労する”財務の概念”を学べる「財務3級」を勉強しておくと、さらにFP2級の勉強が捗ります。
2つの試験の時期は以下の通り。
- 年金アドバイザー3級は3月と10月
- 財務3級は3月と6月
各試験の勉強法については、こちらを参照してください。
余談ですが、銀行員の場合、銀行業務検定もFP2級も受験が半強制ですので、プライベートの時間を勉強に奪われたくなければ、極力関連する試験を受けることをおすすめします。
いきなりFP2級が不安な理由
ここまでFP2級をいきなり受験することを推してきました。
とは言え、いきなりFP2級を受けるには不安があるはずです。
ここからは、不安の正体についてお伝えします。
合格率が20%前後と難易度が高い
学科合格率
試験年月 | FP2級 | FP3級 |
---|---|---|
2023年9月 | 22.75% | 37.19% |
2023年5月 | 17.51% | 54.13% |
2023年1月 | 29.07% | 56.00% |
2022年9月 | 15.75% | 43.41% |
2022年5月 | 22.11% | 49.03% |
実技合格率
試験年月 | FP2級 | FP3級 |
---|---|---|
2023年9月 | 41.36% | 62.29% |
2023年5月 | 39.76% | 61.58% |
2023年1月 | 34.09% | 67.56% |
2022年9月 | 41.54% | 58.23% |
2022年5月 | 31.44% | 62.24% |
※実技試験は最も受験者数が多い個人資産相談業務の合格率を採用。
比較すると一目瞭然ですが、FP2級はFP3級と比較して合格率は低いので、難易度が高いのは間違いありません。
しかし、不安になるかは、これからお見せする2つのデータを見てもらってから判断してください。
上記のグラフは、金融財政事情研究会(きんざい)が主催するFP2級と、日本FP協会のAFP試験の学科の合格率です。
試験年月 | FP2級 | AFP |
---|---|---|
2023年9月 | 22.75% | 53.54% |
2023年5月 | 17.51% | 48.82% |
2023年1月 | 29.07% | 56.12% |
2022年9月 | 15.75% | 42.16% |
2022年5月 | 22.11% | 49.20% |
AFP試験の合格率は40%を超えていることが分かります。
えっ、主催団体が異なる試験の比較って意味あるの。
大いにあるよ。なぜなら、どちらも問題内容は全く同じだから。
FP2級の特徴として、学科試験はAFPと全く同じという特徴があります。
では、なぜ同じ試験問題にも関わらず合格率に差が開くのか。
理由として、単にAFP経由の受験者は通信講座を受講していていたり、更なる上位資格CFPを目指すなど、勉強に対して真摯に取り組む連中が多いからです。
きんざいのFP2級は、実務経験さえ満たせば、後は受験料を振り込むだけで受験できます。
金融業界は従業員にFP2級を取得させようと躍起になっているため、やる気はないけど仕方なく受験する人が増産され、結果として同じ試験にも関わらず合格率の差が開くのです。
ここまで話せば、もうお分かりですよね。
FP2級は真剣に取り組む受験生の中では、40%以上の合格率を誇る試験なのです。
続いて実技合格率のデータを見てみましょう。
試験年月 | FP2級 | AFP |
---|---|---|
2023年9月 | 41.36% | 52.02% |
2023年5月 | 39.76% | 58.61% |
2023年1月 | 34.09% | 59.53% |
2022年9月 | 41.54% | 56.55% |
2022年5月 | 31.44% | 62.11% |
実技においては、金融財政事情研究会(きんざい)が主催するFP2級と、日本FP協会のAFPで試験内容は異なります。
しかしながら、FP2級は日本FP協会の実技試験を選択しても、FP2級を取得できる特徴があるため、合格率だけで判断するなら、きんざいよりFP協会の方が、合格のハードルが低いことが窺えます。
通信講座の場合、実技試験は合格率が高い日本FP協会を推奨していますね。
実技の出題形式が不安
FP2級はFP3級と違い、実技試験で記述問題が導入されるため、不安な気持ちになるのは分かります。
ただし、きんざいのFP試験においては、実技試験の方が勉強の成果が出やすい特徴があります。
実技試験は出題傾向が一定であるため、出題形式に慣れてしまえば、8割以上(合格は6割)の得点も容易だからです。(FP2級学科試験に合格できるレベルに達しているのが前提条件)
FP2級は4択60問の学科の方がハードルが高いよ。実技がダメっていう人は、学科に勉強時間を割き過ぎて、実技への勉強時間が疎かになっているか、よほどの計算アレルギーのどちらかかな。
いきなりFP2級がおすすめできない人の特徴
ここまでは、いきなりFP2級を受験することをおすすめしましたが、中にはFP3級から受験した方がメリットのある人もいます。
お金を極力かけたくない
実務経験が得られない方が、FP2級に挑戦できる方法は2つしかありません。
- FP3級合格後にFP2級受験
- AFP研修(基本課程)完了後にFP2級受験
どちらが安いかと言えば、FP3級経由に軍配が上がります。
FP3級を独学取得を目指した場合、市販教材(テキスト1冊、問題集1冊)と受験料を合わせても1万円に収まります。
ただし、FP3級勉強会開始からFP2級受験まで間が空くことから、モチベーション低下リスクに気をつける必要が出てきます。
それと、FP3級もFP2級も大半は試験範囲が同じなので、FP2級のテキストを見た時に、FP3級と重複する部分が多く、損した気持ちにもなりかねません。
FP2級を目標とするなら、最初からFP3級試験を、FP2級教材で勉強して受験するのもアリだよ。
目に見える成果がほしい
例えば就活生で、とりあえず資格欄に何か書きたい。
このように目に見える成果を優先する場合は、合格率が高いFP3級をまずは取得することをおすすめします。
FP2級が不合格だった場合、資格欄が空欄はハイリスクだからね。
ただし、就活までに時間があるのであれば、やはりいきなりFP2級をおすすめします。
通信講座経由ならば万が一不合格でも、AFP認定(基礎過程)研修を修了していれば、次回以降の試験でも、いきなりFP2級を受験できます。
テキストや問題集、DVDといった教材も残るので、次回以降は独学でFP2級を挑戦することもできます。
FP2級が厳しい思えば、FP3級に出戻りすれば良いので、費用や勉強してきたことがムダになることはありません。
FP3級を資格欄に書いて良いのは新卒の就活生ぐらいで、転職者の場合はFP2級からになります。
まとめ:いきなりFP2級はおすすめ
本記事ではいきなりFP2級を受験することは、正しい選択であることについてお伝えしました。
- 実は試験範囲に大きな変更はない
- FP2級取得までの時間を節約できる
- いきなりFP2級に合格できる環境が整っている
- AFP認定の講座を利用(実務経験なし)
- 銀行業務検定「税務」「年金アドバイザー」「財務」(銀行関係者)
FP初学者で実務経験を積めないない方は、時間をお金で短縮できる通信講座を利用して、FP2級を狙うことをおすすめします。
FP2級は簡単な資格とは言えまえんが、フォーサイトの通信講座では、FP3級も講座に組み込まれているうえに、FP2級合格率も80%以上と非常に高い数値を叩きだしています。
ユーキャンにおいては、FP2級講座の90%以上が初学者であることから、いきなりFP2級を受験することは特別なことではありません。
FP2級がどうしてもダメならFP3級に戻るだけです。
FP2級でお金の知識をしっかり学べば、収入増加と支出削減で、勉強代の元は取れます。
迷っているなら、思い切ってFP2級受験の一歩を踏み出しましょう。
当サイトでは、多忙だけど頑張るあなたを、情報発信という形で応援します。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。