
FP2級は通信講座が非常に充実しているので、どこを選べばよいのか迷いますし、自分に合うのか不安もあります。
でも、実は注意点や重視すべきポイントをしっかり理解すれば、講座選びで失敗する確率は格段に減ります。
まずは講座選びのポイントからお伝えします。
おすすめ3選は重視すべきポイントに基づき選んでいます。
この記事でわかること
講座選びで重要視すべき3つのポイント
おすすめ講座3選の特徴
講座選びで注意する2つの点
FP2級・1級に合格しており、FP試験の傾向・対策・内容は把握しています。
実際に資料請求して、eラーニング等のシステム試用、動画視聴も確認済です。
こんな人におすすめ
FP2級通信講座で迷っている
どうやって通信講座を決めたらよいのか分からない
FP2級通信講座で重要視すべきポイント
FP2級通信講座を決めるための重要ポイントは以下3つです。
- 勉強スタイルが合っているか
- 通信講座の運営会社の業歴は十分か
- 価格は見合っているか
FP2級通信講座選びのポイント①:勉強スタイルが合っているか
- 平日は仕事、休日は家族サービス、勉強時間はスキマ時間が主体という方が、スキマ時間でも勉強しやすいスマホ学習が備わっていない講座を選んだら…
- 独学にはない、通信講座ならではの動画講義を期待したのに、動画講義が無し、または動画視聴10時間以内の講座を選んだら…
- 分からないことは人から聞いて理解するのが得意なのに、質問体制が無かったら…
いくら学習システムやカリキュラムが優秀でも、受講者のスタイルと講座のスタイルが一致しなければ、効果は半減します。
そのため、あなたの勉強スタイルと通信講座のスタイルが、一致しているかどうかは非常に重要です。
各通信講座には下記のような特徴があります。
- テキストが読みやすい
- 動画講義が多い
- スキマ時間を活用しやすい
- 質問体制が整っている
- スマホ学習がメイン
まずは自分のスタイルを定め、譲れない項目を決めておくと選択肢を絞れます。
FP2級通信講座選びのポイント②:通信講座の運営会社の業歴は十分か
運営会社の業歴が長ければ、それだけノウハウ蓄積されていることが分かります。
また各講座の中でも、FP講座の業歴が長ければ、それだけ一定のニーズがあることが窺えます。
FP2級は人気の高い国家資格であることから、通信講座だけでなく市販教材の方でも新規参入が目立ちます。
しかしながら、参入して間もない時期は、受講者のデータを集める時期でもあったり、スタッフが未熟であったりすることから、学習システムやカリキュラムが荒削りの可能性があります。
したがって、運営会社はもちろん、FP講座の業歴も意識する必要があります。
FP2級通信講座選びのポイント③:価格は見合っているか
いくら条件が合っていても、値段が10万円だとしたら考えものです。
FP2級の通信講座の平均価格は66,000円(税込)程。
高いと感じる場合は、一部の事項を外すことも考えなければいけません。
例えば、勉強の初期であるインプットについては通信講座の力に頼りたいなら、問題集に過度に注力する講座は必要ありません。
アウトプットは、市販の優良問題集で補えば解決します。
≫あわせて読みたい:FP2級独学合格ためのおすすめ問題集3選
FP2級に合格すれば、毎月一定額以上の資格手当が支払われ、簡単に元が取れるなど特段の事情がない限り、平均価格を大きく上回る講座は考えものです。
FP2級おすすめ通信講座①:ECC
教育事業として50年以上の歴史ある会社であり、教育ノウハウは疑う余地なし。
そして、ECCといえば英会話をイメージする人が多いかもしれません。
しかし、実は英会話以外にもECCは幅広く事業展開をしており、FP通信講座においては10年以上の実績があります。
ECCのFP講座特徴
価格 | 基本コースは税込59,800円(3級講座込み) |
---|---|
合格率 | 非公表(教育訓練給付金制度で確認したところ平成30年は70.1%) |
質問体制 | メール・FAX・電話で無制限 |
AFP認定研修対象 | ○ |
教育訓練給付金対象 | ○ |
eラーニングシステム | スマホ視聴のみ |
※基本コース+試験直前対策講座+予想模試コースは69,800円。
他社の動画講座が10~30時間の中、ECCの動画は67時間と圧倒的なボリュームです。
そのため、通信講座で”動画”を重視するならば、ECCの検討は外せません。
また、質問に対するフォロー体制も非常に充実しています。
他の通信講座では回数制限があったり、そもそも用意されていない中、ECCではメールやFAXの他に、電話も無制限で対応可能。
価格は59,800円となるも、教育訓練給付金の対象講座のため、一定の修了要件を満たせば合否に関わらず、受講価格の20%の給付があります。
惜しい点はeラーニング仕様でないことから、スマホ主体で学習は難しいこと。
(講義のWEB視聴は可能、ネット環境は必要)
そのため、スマホ学習主体で問題(アウトプット)も取り組みたいのであれば、
- テキストを含む大半がオンラインのスタディング
- 特許のeラーニング「ManaBun」で有名なフォーサイト
この2つをおすすめします。
ECCのFP講座はこんな人におすすめ
動画が非常に充実しており、質問体制も手厚いため、FP初心者におすすめの講座です。
また動画講義によるインプット量が非常に充実しているため、
- 試験の合否と同じぐらい、FP知識を得ることにも重視している
- 将来、実務を行う上でも役立つ実力を付けたい
- FP1級やCFPを独学で狙っている
このような方にもおすすめの講座となります。
ECCの詳しい特徴・メリット・デメリット・口コミが気になる方は、こちらの記事を参考にしてください。

FP2級おすすめ通信講座②:フォーサイト
フォーサイトはネット以外の広告は見かけないので、知名度は低いかもしれません。
しかし、2019年のFP講座オリコンで、通信講座最大手のユーキャンを抜いて1位へ。
2020年は惜しくもユーキャンに抜かれるも、2位を維持している人気のFP講座です。
FP講座は2002年より扱っており、ノウハウもしっかり蓄積されています。
(フィーサイトの中でもFP講座は大人気で、4位にランクインしています。)
フォーサイトFP講座特徴
価格 | バリューコース2は税込60,800円(3級講座込み) |
---|---|
合格率 | 92.8%(全国平均の1.67倍) |
質問体制 | メールのみで最高15回まで |
AFP認定研修対象 | ○ |
教育訓練給付金対象 | ○ |
eラーニングシステム | 問題・単語帳・WEBテキスト・動画講義など |
※バリューコース1が60,980円であるが、一番人気でコスパが良いのがバリューコース2
フォーサイトの一番の特徴は、とにかく合格させることに特化した講座であること。
そのため、就職や昇給・昇格でFP取得が条件など、FP2級合格を最優先するならばフォーサイトは検討すべきです。
価格は一番人気のバリューコース2で65,800円となるも、教育訓練給付金の対象講座のため、一定の修了要件を満たせば,、合否に関わらず受講価格の20%の給付が可能。
そしてバリューコース1・2は定期的にキャンペーンもやっているので、もしキャンペーンのタイミングが合えば、何かの縁なのかもしれません。
惜しい点は長所の逆となりますが、フォーサイトの勉強は、試験に出題される問題に特化していること。
そのため、FP2級合格よりも、FP2級レベルの知識を深く追求することを考えている方は、FPの幅広い知識の取得も目的としているECCの方が良いです。
フォーサイトFP講座はこんな人におすすめ
合格することに特化しているため、とにかくFP2級を合格したい方におすすめです。
合格率は全国平均を大きく上回り、教育訓練給付金の関係上、厚生労働省に公表している数値でもあるため、信頼性は極めて高いです。
また、あらゆる項目で平均以上の要件を満たしているバランスの良い講座なので、以下のような方にもおすすめです。
- テキストの勉強もeラーニングでの勉強もフルで行いたい
- 動画講座も質問システムも利用を検討している
- AFP認定も教育訓練給付金も検討している

- ECCでスマホ学習できるのは動画講義だけ。
- スタディングは紙媒体テキストなし、質問体制も無。
- ユーキャンは動画講義は少しだけ
- TACは価格が価格が10万円超と高い
フォーサイトの詳しい特徴・メリット・デメリット・口コミが気になる方は、こちらの記事を参考にしてください。
FP2級おすすめ通信講座③:スタディング(STUDYing)
スタディングを運営するKIYOラーニング(株)は、ITを駆使した会社であることから、法人設立は2010年と業歴は浅いですが、受講者累計は100,000人を突破しています。
また、FP講座は中小企業診断士、宅建士に次ぐ3番目に受講開始されているため、ノウハウは十分です。
スタディングFP2級講座特徴
価格 | FP2級のみコース29,700円 |
---|---|
合格率 | 非公表 |
質問体制 | × |
AFP認定研修対象 | × |
教育訓練給付金対象 | × |
eラーニングシステム | 全てがオンライン |
※3級講座セットは31,900円
スタディングの一番の特徴は、スキマ時間をフル活用できる講座であること。
- 1講義あたり6分程度のコマ切れ動画講義
- 倍速機能も充実
- スマホ1つで練習問題にも取り組める
- 取り組んだ講義・問題は自動記録で可視化が容易
これらのサービスは全て、スキマ時間をフル活用するために備えられたものです。
スタディングの講座は、スキマ時間を無駄なく活用することに特化しているので、
- 子どもがお昼寝した
- 電車やバスなどの通勤時間や待ち時間
- デートや会議の待ち時間
このような、少しの空いた時間も有効活用できます。
また、スタディングで見逃せない点が価格です。
受講料はFP3級セットコースでも31,900円と格安です。
さらに合格時のお祝い金も5,000円と太っ腹です。
教育訓練給付金の対象講座でないものの、価格だけならECCやフォーサイトの給付金を差し引いた額より安く済みます。
また、安いと聞くと講座自体に手抜きがあるように感じますが、スタディングでは講座コストはそのままで、運営コストを極力削っているので心配不要です。
(質問体制「無」は人件費削減のため、紙媒体なしでオンライン一本化も費用削減のため)
惜しい点は費用削減により質問体制がないところ。
そのため、通信講座で質問を常に検討されているなら、質問回数が無制限で、メール・FAX・電話で連絡可能なECCがおすすめです。
また、スタディングはAFP認定講座ではありませんが、AFP認定講座に過度に拘る必要はありません。
(この点は後述します。)
スタディングFP2級講座はこんな人におすすめ
まとまった時間は無理!スキマ時間主体でFP2級を勉強したい方におすすめです。
スタディングでは、インプットもアウトプットもスマホのみで完結できるうえに、スキマ時間を前提に学習システムが作成されています。
したがって、通勤時間や育児の合間など、普段はまとまった時間を確保できない方には心強い講座です。
また、オンラインに特化したことにより受講料も安くなっているので、
- 通信講座に関心はあるけど、お金はあまり掛けたくない
- 市販教材との併用で勉強を進めたい
このような方にもおすすめです。
スタディングの詳しい特徴・メリット・デメリット・口コミが気になる方は、こちらの記事を参考にしてください。
FP2級おすすめ通信講座の比較表
スクロールできます→
価格 | 動画テキスト | スマホ学習 | 質問サポート | 業歴 | AFP | 教育訓練 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
フォーサイト | 55,800~60,800 | 🌟🌟🌟 | 🌟🌟🌟 | 🌟 | 🌟🌟 | ○ | ○ |
スタディング | 29,700~31,900 | 🌟🌟 | 🌟🌟🌟 | × | 🌟 | × | × |
ECC | 59,800~77,600 | 🌟🌟🌟 | × | 🌟🌟 | 🌟🌟🌟 | ○ | ○ |
資格の大原 | 65,100~102,300 | 🌟🌟🌟 | × | 🌟🌟🌟 | 🌟🌟🌟 | ○ | ○ |
ユーキャン | 64,000 | 🌟🌟 | 🌟 | 🌟🌟 | 🌟🌟🌟 | ○ | ○ |
TAC | 101,000~108,000 | 🌟🌟 | × | 🌟🌟🌟 | 🌟🌟🌟 | ○ | ○ |
キャリカレ | 40,700 | 🌟🌟 | 🌟 | 🌟🌟 | 🌟 | × | × |
※価格はずべて税込。
主要7つをまとめて表にするとこんな感じです。
以前はLA(エルエー)やアガルートもFP講座を開催していましたが、現在は休止中。
おすすめ3選は、どれもコスパは高いです。
FP2級通信講座で注意すること
通信講座で意外とやりがちな注意点をまとめました。
FP2級講座選びの注意点①:AFPに過度に固執していないか
FP通信講座独自のオプションの代表格が、AFP認定研修対象の有無です。
なぜAFP認定研修がFP講座独自かというと、実はFP2級には下記のような受験資格が存在します。
- 3級技能検定の合格者
- FP業務に関し2年以上の実務経験を有する者
- 日本FP協会が認定するAFP認定研修を修了した者
- 厚生労働省認定金融渉外技能審査3級の合格者
この受験資格から分かることは、FP3級・金融渉外技能審査3級を取得していない者や、FP業務に関し2年以上の実務経験がなくても、AFP認定研修を修了すれば、いきなりFP2級に挑戦できることです。
日本FP協会より引用
逆を言えば、FP3級取得者やFP業務に2年以上実務経験があれば、いきなりFP2級を受験できます。
また、FP3級~1級は資格取得後にお金は発生しませんが、AFPの場合は認定者になると年会費が12,000円発生します。
(FP2級合格後にAFP所定の手続きを行わなければ、年会費は発生しません。)
そして、AFP認定研修に指定されている講座は、その講座料金も上乗せされる分、通信講座価格は必然的に高くなります。
更に言うならば、ファイナンシャルプランナーを本職とするのであれば、AFPの上であるCFPまで目指しておきたいところです。
したがって、AFP認定研修は本当に必要か自問自答しましょう。
なお、AFP認定研修を無視しても、FP2級に合格していれば、AFP認定研修(技能過程)を受講終了すれば、難なくAFPを名乗れます。
日本FP協会より引用
個人的な見解として、本職がFP業務以外で、お金の知識を得るためにFPを勉強される方は、AFP認定研修を修了して、いきなりFP2級に挑戦する選択肢はありです。
反面、金融業務に携わり、かつAFP・CFPを名乗る必要性がない方は、FP3級等の資格や実務経験で、FP2級受験資格を満たせるため、AFP認定研修に拘る必要はありません。
FP2級講座選びの注意点②:合格率は参考程度にする
合格率は講座選びの大事な指標ですが、過信は危険です。
なぜなら合格率の計算式は下記の通りだからです。
ポイントは分母が、講座受講者数でも受験応募者数でもなく”受験者数”であること!
1つ例を挙げて説明します。
1,000人が講座に申込。
うち200人が講座受講中に挫折。
残った800人は受講を無事終了するも、実際に受験したのは560人。
受験者のうち448人が合格しました。
この場合、合格率=448/560=80%となります。
ただし最初の段階で20%が挫折。
また受験率も560/800=70%となります。
注意してほしいのが、合格率80%の場合、受講すれば80%が合格する意味ではないことです。
上記事例の場合、受講者数のうち合格者数は44.8%です。
また、合格率=非公表も決して怪しいわけではありません。
例えば、教育訓練給付金制度は合否に関わらず給付対象となることから、不合格者も結果を報告するため、受験者数を把握できます。
一方、教育訓練給付金制度に指定されていない講座の場合、受講者に利益がなければ、あえて合否(特に不合格)を報告する必要性がありません。
結果として運営会社は、実際の受験者数を把握できず、合格率は公表できません。
したがって、合格率は判断基準の1つの指標とするのは良いですが、決め手にするのは危険です。
ただし、厚生労働省の教育訓練給付制度の指定講座の場合、虚偽の合格率公表は、指定講座の取消というリスクがあるため、合格率の信ぴょう性は極めて高いです。
下記のHPから、教育訓練給付制度の対象となる講座の受験率と合格率を閲覧することが可能です。
FP2級通信講座おすすめ3選:まとめ
本記事ではFP2級おすすめ3選の紹介に加えて、講座を決めるうえで重要なポイントや注意点をお伝えしました。
おすすめ通信講座
ECC
フォーサイト
スタディング
重要なポイント
自分の勉強スタイルに合っているか
運営会社の業歴は十分か
価格に見合っているか
注意点
AFPに過度に拘らない
合格率は参考程度に留める
FP2級は独学で合格することも可能ですが、自分に合った通信講座を選択すれば、合格率は格段に上がるうえに、勉強時間も独学と比較して大きく圧縮できます。

本記事で紹介したおすすめ3選は、数多くあるFP2級通信講座の中でも、総合評価は高いので、FP通信講座に迷っている方は、まずは3選の中から検討してみましょう。

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ここまで読んでいただき、ありがとうございました。