FP2級って難易度高いって聞くけど、独学でも一発合格できるのかな。会社からのプレッシャーもあるし、受験料も高いから、おすすめの勉強法があれば教えてほしい!
FP2級の合格率は20%前後と難関傾向ですが、正しい勉強法を実践すれば独学でも一発合格できるよ。
この記事を書いている僕は、FP3級を飛ばして、いきなりFP2級に挑戦したので、あなたと同じ不安を覚えていました。
FP2級は年間12万人以上が応募する人気の国家資格ですが、範囲も広く簡単な試験ではないので不安を感じるのは当たり前の話です。
しかし、実際にFP2級に合格し確信したことは2つ。
- 正しい勉強法で取り組む
- 自分に合った教材を使う
この2つが合わされば、FP3級未受験でも、独学で一発合格を十分に狙える試験です。
実際にFP2級に何度も落ちている後輩や部下そして先輩の方も、本記事で紹介する勉強法を真似させてリベンジを果たしています。
- FP2級の難易度の実態
- FP2級の学科と実技の傾向
- FP2級の具体的な勉強法
- 市販教材だけでFP2級を24日間で一発合格しています。
- 市販教材だけでFP1級を10週間で一発合格しています。
- これまでに10名以上のFP2級不合格者を合格へと導いています。
この記事を参考にすれば、勉強方法で悩まず、一発合格に向けて勉強に専念できるようになりますよ。
FP2級は独学でも合格できる難易度
新規受験者が最初に気にするのが”難易度”でしょう。
FP2級の合格率は20%ほどと難易度は高く感じますが、調べてみると意外な事実もわかってきます。
FP2級とAFP学科試験の合格率
試験年月 | FP2級 | AFP |
---|---|---|
2023年9月 | 22.75% | 53.54% |
2023年5月 | 17.51% | 48.82% |
2023年1月 | 29.07% | 56.12% |
2022年9月 | 15.75% | 42.16% |
2022年5月 | 22.11% | 49.20% |
最初にFP技能士2級(金融財政事情研究会)の学科(午前)の合格率について見ていきましょう。
巷で言われている合格率20%前後は本当だね。
追い打ちをかけてしまうけど、見落としてはいけない点なので伝えるね。
合格者の中には、下記のような方も混入しています・
- リベンジ組
- 社労士・税理士といった専門職
- 一部の通信講座組
リベンジ組であれば、前回の反省を活かし試験に挑んできます。
専門職であれば、その分野は満点を狙ってくるうえに、専門資格の試験勉強も経験しているため試験勉強慣れもしています。
そして、スタディングのようなAFP対象外の通信講座受講生が混ざっていることを忘れてはいけません。(通信講座に受講している時点で、勉強や合格に対する意欲は高いです)
このように書くと不安になりますが良い話もあります。
ここからはAFP(日本FP協会)のお話しになります。
先ほどの学科合格率の推移表を見れば一目瞭然ですが、FP技能士2級とAFPの学科試験問題は同一にも関わらず、AFP合格率の方が高いです。
なぜ全く同じ試験内容で差が開くのか。
勉強環境の整ったAFP認定の通信講座組(ユーキャン、フォーサイト、ECC、TAC等)は、金融財政事情研究会主催のFP2級学科でなく、日本FP協会のAFP学科で受験してくるからです。
AFP認定されている講座は、事前講習(AFP基礎課程)が含まれているため、日本FP協会経由で申込みしてきます。
通信講座組は勉強を効率的に行えるうえに、試験合格に対する意識は高いため、結果としてFP2級受験者より通信講座組が大半を占めるAFP受験者の方が、同じ試験にも関わらず合格率が高くなります。
AFP受験者の大半は、通信講座でがっつり勉強していると思った方が良いですよ。
他にもFP2級試験の場合、自分の意志とは裏腹に勤務先からの圧力によって半強制的に応募させられている方が多いことも、合格率低下の一因に挙げられます。
FP2級試験では毎回10,000人近くが応募するも未受験であることも納得。
データから分かることは、AFP受験者の合格率は40%以上と高く、やる気があって正しい勉強法で取り組めば、FP2級も独学一発合格も十分に狙える試験です。
FP2級もAFPも学科試験問題は全く同じだけど、合格率はAFPの方が20%以上高い
FP2級とAFP実技試験の合格率
試験年月 | FP2級 | AFP |
---|---|---|
2023年9月 | 41.36% | 52.02% |
2023年5月 | 39.76% | 58.61% |
2023年1月 | 34.09% | 59.53% |
2022年9月 | 41.54% | 56.55% |
2022年5月 | 31.44% | 62.11% |
実技試験は学科試験と違い、きんざいと日本FP協会では試験は全く異なります。
きんざい実技試験においては、試験は下記の通り4つ用意されていますが、ここでは定番の「個人資産相談業務」を基に説明します。
- 個人資産相談業務
- 中小事業主資産相談業務
- 生保顧客資産相談業務
- 損保顧客資産相談業務
巷では簡単と言われている実技試験ですが、合格率が30%を下回ることもあるため油断禁物です。
しかしながら、実技試験の出題形式は安定しているため、学科試験を十分に合格できる知識を有していれば、実技試験はそこまで不安になることはないです。
毎回思うのが、応募者数の20%超が試験放棄していること。応募期限から試験まで2か月弱あり、その期間で一発合格は十分に狙える試験なので、あきらめずに頑張りましょう。
- 実技はFP2級とAFPで試験が異なる
- FP2級の実技試験は4つの選択制である
- 合格率は学科試験よりは高い
FP2級に独学で挑むなら知っておきたい試験の傾向
試験の傾向を知っておくと、ムダな勉強を減らせます。
FP2級学科試験の傾向
学科は2時間で、四答択一式60問のマークシート形式。
1問当たり2分で解く必要がありますが、時間が足りなくなる試験ではありません。
学科が難しいと感じる主な要因は2つ。
- とにかく範囲が広いこと
- 時事問題も出題されること
試験範囲が広いので、のめり込んで勉強してしまうと時間が足りなくなります。
FP2級はしっかり勉強すれば、学科でも9割(54/60問)まではたどり着けますが、これ以上を狙うとなると、膨大な勉強が求められるよ。
FP2級では過去問の類似問題も多い特徴があるため、一度でも解いたことのある問題は、確実に解けるようにしておくと得点が伸びます。
FP2級実技試験の傾向(個人資産相談業務)
実技は1時間半(90分)で大問5つ。(社会保障・金融商品・税金・不動産・相続)
1問当たり18分ですが、見直し時間を考慮すると、時間に余裕はないと思ってください。
したがって、問題を見てすぐに正しい解法を導けるかが決め手となります。
こんな風に書くと不安になりますが安心してください。
実技試験は学科試験以上に、高確率で過去問と似た形式が出題されるため、過去問演習による対策が極めて効果的です。
穴埋め問題も出題されますが、学科勉強時に正確な知識を身に着けておけば、それなりに対応できます。
えっ、本当に過去と似た問題が出てくるの。
本当だよ。実技試験は出題形式を大きく変えると、合格率が激減するので変えられないのが実情です。ただし、満点防止のため一部に難問が混入されています。
実技試験で恐ろしいのが、ケアレスミスによる芋づる式減点。
実技試験は問題が繋がっているため、序盤で計算ミスすると、終盤の解答にまで影響します。
解法が正解でも計算ミスで点数を取りこぼすのは、あまりにもったいないので、実技試験対策としては以下3つを心掛けましょう。
- 形式に慣れること
- 正確な知識を身に着けること
- 計算問題に慣れておく
計算問題は苦手だから捨てたい…
実技は計算問題が多いから、勉強過程で計算問題を捨てた受験者にとっては、学科試験よりハードルは高くなるよ。
それは困るので、過去問でしっかり慣れておきます。
FP2級を独学で一発合格のための勉強法
難易度の実態や試験の傾向については分かってきたと思いますので、ここからは本題である具体的な勉強法をお伝えます。
勉強法およびスケジュールは下記の通り。
順番に解説していきます。
FP2級の独学勉強法①:計画を練る
まずは試験日から逆算して、勉強時間の計画を練っていきましょう。
勉強時間は各受験者のこれまでの知識がかなり影響するため一概に言えませんが、土台が何もなければ200時間は確保しておきたいところです。
時間の見当がつかなければ、1分野だけを一通り勉強してみると、時間の感覚がつかめます。
FPって6分野あるけど、どれから手をつければよいのかな。
順番を気にする必要はなし。興味や専門知識のある分野から、どんどん進めていこう。
実技試験で最も受験者数が多い”個人資産相談業務”を選択するのであれば、保険分野は出題されないので、後回しで良いです。
FP2級は範囲が広いから、勉強時間を調整できるなら短期集中がおすすめだよ。幅広い知識を長期間維持するのは大変だからね。
FP2級の独学勉強法②:テキストを読み(インプット)問題を解く(アウトプット)
一番時間が掛かるのが②ですが、時間をあまりに掛けすぎると、③以降の勉強が疎かになるので注意。
時間を掛けすぎると、6分野を1周して最初の分野に戻ったときの忘却率が高まるので、あまり1分野に没頭しない方が良いです。
完璧主義者は注意しようね。
FP2級の勉強失敗例が、②に時間を割きすぎて、④以降に時間が確保できないこと。
時間配分の目安としては、②が全勉強時間の50%に収まるようにすること。
具体的な勉強法として、少しテキストを読んだら(インプット)、すぐに該当する問題を解くこと(アウトプット)
インプットとアウトプットは同日に行うと効率が高いです。
1日経つと、せっかくインプットしても一部が失われます。(ムダになる)
例えば不動産分野なら、譲渡の税制(買換え、交換等)をテキストで熟読したら、すぐに関連問題に取り掛かること。
解けなければ、テキストを見ても大丈夫です。
この勉強法を行う利点としては以下の通り。
- テキストで記載されてることが、どのような形式で出題されるのか早い段階で知れる。
- インプットしたつもりが、実はできていなかった部分が判明する。
- テキスト熟読では「点」であった知識が、問題を解くことにより「点」と「点」が「線」で結びつき、理解度が高まる。
例えば相続時精算課税制度について、受贈者は「20歳以上の子」と暗記するだけでは失点する可能性が高いです。
試験では「年齢がいくつかより」「いつ時点で20歳なのか」と問われる可能性の方が高いからです。
他にも「代襲相続人である場合は、適用されるのか」問われることもあります。
そのため正しくは「贈与を受けた年の1月1日において、20歳以上の子である推定相続人(代襲相続人及び孫を含む)」と覚えることが必須です。
テキストを読んでいるだけでは、そこまで正確に覚えきれていない可能性が高いです。
問題集を解くことによって「この内容については、細かく覚える必要があるのだ」と認識できるようになります。
また、再度テキストを読んだときに「この部分の知識が不足していたから、問題が解けなかった」と反省することもできます。
テキスト熟読だけで物事を正確に覚えるのは難しいね
テキスト熟読して分かったつもりになるのが一番怖い。
FP2級の独学勉強法③:勉強した分野ごとに再度テキストに目を通す
6分野を順に勉強していくと、最後の分野が終わった頃には、最初に勉強した分野の何割かは忘れていることを痛感します。
悲しいことだけど、これが現実なので、テキストや問題集を見て、当時の記憶を少しでも取り戻していく作業が必要です。
勉強時間としては、あまり時間を割かず、1分野を2~3時間程度で構いません。
通勤途中や休憩など、スキマ時間で取組みしても大丈夫です。
FP2級の独学勉強法④:1分野ごとに問題(学科と実技)を解く
ここからはアウトプット主体の勉強となります。
1分野ごと解き終わったら、”分からなかった点”はもちろん、”曖昧な点”についても、しっかりテキストで確認していきましょう。
実技問題にも触れることで、問題を体系的に解くことにも慣れていきましょう。
例えば、問5の相続税に関する問題において、学科試験では各段階について個別(スポット)で問われますが、実技試験では各相続財産(第一段階)から、個別の相続税(第三段階)までのフローが問われるため、各段階の流れをしっかり理解していないと解けません。(問1の年金問題も同様。)
ここで気をつけておきたいのが、曖昧な点やケアレスミス問題。
- 以上なのか超なのか、○○から○○年(例:土地建物の分離長期譲渡は、譲渡の年の1月1日において所有期間5年超)
- 計算漏れ(例:贈与計算時の基礎控除110万の計算漏れ)
- 似た語句(例:総所得と課税所得、内部通算と損益通算、所得控除と税額控除)
- 控除や減額等の計算時期(例:一時所得や長期譲渡所得は、損益通算後に1/2)
- 小数点は、切り捨てか、切り上げか、四捨五入か
- 単位は円、百円、千円、万円のどれか
①の場合、単純に「土地建物は5年経ったら長期分離譲渡所得となる」と覚えてしまうと、誤った解答に誘導されます。
FP2級の試験は、知識を”正確”に習得しているか試される試験であるため、これらの一歩踏み込んだ問題は、学科も実技も一定数出題されます。
午後のミスとして多いのが上記の⑤⑥。
ミス対策のためにも、実技問題の計算問題は、正しい解法が思い浮かぶ状態でも、必ず計算過程を全て紙に書いて解くこと!
せっかく苦労して勉強した内容をミスで取りこぼすのは愚の骨頂です。
- 実技問題の計算ミスは継続練習すれば防ぐことはできる
- ミスした問題も全く解けない問題も配点は変わらない
FP2級の独学勉強法⑤:間違えた問題、曖昧な問題のみ解く
FP2級では過去問からの出題率が非常に高いため、試験当日に問題集の類似問題が出たら、確実に得点できるようにしておく必要があります。
問題集に掲載されている問題は、過去問の中から精選された問題です。
したがって、奇問は含まれていないので、間違えた問題は放置せず1つ1つ確実に習得していきましょう。
FP2級の独学勉強法⑥:問題集(実技問題含む)を反復
⑦を見越したうえで、時間の許す限り問題を解いてきましょう。
納得のできない問題、計算が理解できない問題は、最後の手段として丸暗記です。
試験本番では、学科は2時間・実技1時間半の長丁場となるため、日頃の勉強で集中力も養っておく必要があります。
集中力を養うためにも、問題集を解くときは、最低1時間半は休憩なしで解き続けていきましょう。
理想は1分野(学科および実技)を全て解き終わって、答え合わせを終えたら休憩タイム。
FP2級の独学勉強法⑦:過去問直近6回分に目を通す
⑦は見落としがちですが、FP2級は過去問からの頻度が高いことから、過去問直近6回分は取組みしておきましょう。(法改正から間もない問題は、問題集だけでは補填できない。)
時間に余裕がない方は、実技試験だけでも解いておきましょう。
目的は新たな知識を得ることよりも、実技の出題形式に少しでも耐性を身に着けるためです。
過去問だけで心配な方は、本屋で予想問題集に目を通しておくのも良いです。
FP2級独学勉強の心得:まとめ
本記事では、FP2級の難易度の実態や具体的な対策(勉強法)についてお伝えしました。
FP2級の難易度や勉強法をまとめたのがこちら。
- FP2級は独学でも合格可能
- 学科も実技もアウトプットが重要
- 実技のケアレスミスは注意
FP2級は金融機関に従事する方にとっても、登竜門となる試験です。
簡単な試験ではありませんが、本記事で紹介した効果的な勉強法を参照すれば、独学でもFP3級未受験でも十分合格できる試験です。
ただし、独学の場合は時間の確保にくわえて勉強時間も相応にかかるため、モチベーション維持が不安になります。
- まとまった勉強時間が取れない
- スキマ時間も有効活用したい
- 勉強時間を短縮したい
そんな思いがある方は、通信講座がおすすめです。
独学と比較してお金はかかりますが、勉強時間を短縮できるので時間をお金で買う感覚です。
一番安いスタディングの場合、金額は3万円ほどで合格お祝い金も3,000円(2023年9月時点)なので、時間はあまり取れないけど一発合格したい方は、通信講座も視野にいれましょう。
「きんざい」に毎回受験料を納めるのも癪なので、一発で学科も実技も合格を狙っていきましょう。
当サイトでは、多忙だけど頑張るあなたを、情報発信という形で応援します。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
\FP2級テキストで失敗したくない人必見/
\FP2級問題集はこの3つから選べば大丈夫/