FP2級を独学で勉強しようと決めたのだけど、市販のテキスト・参考書が多くて、どれが良いかわからない。
僕もFP2級を受験した際、周りに聞く人がおらず、教材選びには迷いました。
そんなわけで、実際に本屋に出向き、全ての教材に目を通したうえで、FP2級独学者向けに自信をもっておすすめできるFP2級テキストを3つ紹介します。
教材 | 特徴 | 価格 | おすすめな人 |
---|---|---|---|
みんなが欲しかった! FPの教科書2級 | 分かりやすさに特化 分冊できるので持ち運びに便利 出版社はTACの滝澤ななみさん 各項目の重要度が分からない 中級以上の内容はカバーできていない | 2,090円 | 文章主体の堅苦しい内容は苦手 テキストには網羅性より分かりやすさを重視 |
史上最強のFP2級テキスト | 過去問の網羅性は高い 難解な単語には解説がある 一問一答問題が非常に多くインプットが強化できる 重要部分がわかりにくい 新規問題に弱い | 2,090円 | 試験合格を最優先としている テキストでも一定のアウトプットを取り入れたい |
FP2級AFPきほんテキスト | 計画性を手助けしてくれる 一問一答問題が多くインプットが強化できる 出版社は通信講座で有名なユーキャン 重要項目がわかりにくい インプットすべき量がやや少ない | 1,980円 | 最後まで勉強をやり抜けるか不安 テキストでのインプットは最小限で問題集に注力したい |
- 市販教材だけでFP2級を24日間で一発合格しています。
- 市販教材だけでFP1級を10週間で一発合格しています。
- これまでに10名以上のFP2級不合格者を合格へと導いています。
- 数多くある市販テキストのどれが自分に合うか分からない
- FP2級を独学で挑もうとしている
本記事ではおすすめ教材の特徴とあわせて、テキスト選びで失敗しない3つのポイントも紹介します。
FP2級の合格の秘訣は、自分に合った教材で効果的な勉強法を用いることだよ。
FP2級テキスト選びで失敗しない3つのポイント
FP2級のテキスト選びで失敗したくなければ、3つのポイントに気をつけましょう。
- 分かりやすさ
- 網羅性
- 出版社
FP2級テキスト選びのポイント①:分かりやすさ
FP試験の分野は下記6つに別れていますが、実務や保有資格で関わりがない分野は、最初のインプットから苦労する可能性が高いです。
- ライフプランニングと資金計画(年金・社会保障)
- リスク管理(生命・損害・第三保険)
- 金融資産運用
- タックスプランニング
- 不動産
- 相続・事業承継
なぜ、苦労する可能性が高いのか?
全体像や一連の流れがイメージできにくいからです。
この”イメージできにくい”を明確にさせるのが、テキストの腕の見せどころです。
分かりやすさを度外視すると、間違った解釈をしたまま突き進んだり、理解できない項目が積み重なってたりして、結果として正しく理解できれば簡単に解ける問題も取りこぼすハメになります。
FP2級テキスト選びのポイント②:網羅性
テキストの役割は2つ。
- 最初のインプット
- アウトプット(問題集)で躓いたときのフォロー
FP2級は非常に範囲の広い試験のため、この2つの役割(インプット・フォロー)を果たそうとすると、網羅性が求められます。
市販問題集でよく見かける”テキスト+問題集”は、FP2級教材でも存在しますが、網羅性の点で不安があります。
そもそも、テキストと問題集をそれぞれ揃えても、網羅性では不安が残るのがFP2級試験なので、本記事では”テキスト+問題集”の一体型教材は除外しました。
FP2級テキスト選びのポイント③:出版社
FP2級は年間13万人程と受験者数が多い試験であるため、出版社側の視点でみると、売上を伸ばせる場でもあることから様々な出版社が参入しています。
参入者のなかには受験者からの支持が得られず、数年で撤退する出版社もあります。
このような現状から、FP2級の実績を出している出版社の方が、ハズレを引きにくいです。
- 業歴が長い=受験者からの支持を得られている。
- FP分野の業歴が長い=出版社の部門でも予算を確保
- 予算確保によって、より良質な教材を目指せる
昔からFP教材を出版している会社の方が安心感はあるね。
FP2級おすすめテキスト①:みんなが欲しかった! FPの教科書2級(TAC)
”みんなが欲しかった! FPの教科書2級”は問題集同様、FP2級市販教材のなかで一番人気が高い教材です。
みんなが欲しかった! FPの教科書2級のメリット・デメリット
順に説明していきます。
インプットにおいて、各課題の重要度判定や過去の出題傾向等を知ることは非常に重要です。
しかし、”みんなが欲しかった! FPの教科書”では重要度判定が記載されていないので、重要度の低い分野を必死に覚えてしまったり、逆に重要度の高い分野を疎かにしてしまうリスクがあります。
FPの知識を学ぶならムラなく学習することは大切ですが、試験合格にフォーカスするなら、重要度の高い項目に勉強時間を割くムラのある学習の方が効果的です。
対策としては、インプットにあまり時間を掛けず、早めに問題集に取り掛かること。
問題集を2回転すれば、重要度の高い・低いは分かってきます。
FP2級試験で絶対に落としてはいけない初級レベルの知識は、”みんなが欲しかった! FPの教科書”で十分に身につけられますが、一歩踏み込んだ中級・上級レベルの知識習得は難しいのが本音です。
したがって、”みんなが欲しかった! FPの教科書”を購入する場合、不足となる中級・上級レベルの知識を問題集で補う必要が出てきます。
しかしながら、中級・上級レベルの内容をすべて網羅したテキストはそもそも存在しないため、FP2級で高得点を狙うのであれば、数多くの問題を解く選択肢しかありません。
”みんなが欲しかった! FPの教科書”は、店頭販売でもネット販売でも一番売れ行きが良い人気の教材です。
人気の秘密は、イラストや図解を積極的に用いて分かりやすさを徹底していること。
他のテキストでは文章だけで表現していることも、”みんなが欲しかった! FPの教科書”は図解で説明してくれるので、イメージが具現化され理解するまでのスピードが早まります。(イメージの具現化は本質的な理解にも繋がります。)
FP2級の不合格者(未受験)の勉強でありがちなのが、理解ができない項目を放置したままの受験や、理解できない項目が積み重なり挫折してしまうこと。
”みんなが欲しかった! FPの教科書”からは、理解に苦しむ受験生を、少しでも減らそうとする気概が感じられます!
ただし、独特のフォントと色文字は好みがハッキリ別れるので、サンプル画面で必ず確認しましょう!(イメージとしては女子のメモノート)
”みんなが欲しかった! FPの教科書”は、試験で出題される基本事項を漏れなくカバーしつつ、見やすさを重視して十分な余白も確保していることから、ページ数は多くなっています。
分厚いと持ち運びに苦労しますが、2冊に分離できるため、通勤時間等のスキマ時間など、持ち運びを前提としている方にとってはおすすめです。
FP2級教材は分厚い教材が多いので、持ち運び前提で考えているのであれば注意が必要です。
出版社は資格の大手専門学校であるTAC。
さらに著者は、”みんなが欲しかったシリーズ”で有名な滝澤ななみさん。
滝澤ななみさんは、FPに限らず、簿記や宅建などでも実績を出しています。
- TACの試験分析ノウハウ
- 滝澤ななみさんのコーチ力
”みんなが欲しかった! FPの教科書”は、この2つが合わさった教材であるため、絶対的な安定感があります。
みんなが欲しかった! FPの教科書2級がおすすめな人
- 文章主体の堅苦しい内容は苦手
- テキストには網羅性より分かりやすさを重視
FPはお金の試験であるため堅苦しい内容が多いですが、”みんなが欲しかった! FPの教科書”では堅苦しい内容を図解や板書きで、FP初学者でも難なく理解してもらえるよう工夫されています。
堅苦しい内容に抵抗がある人におすすめです。
FP2級おすすめテキスト②:史上最強のFP2級テキスト
直近3年間の過去問題の網羅性に重点を置いたテキストです。
史上最強のFP2級テキストのメリット・デメリット
順に説明していきます。
史上最強のFP2級テキストはカラフルな色使いで、重要部分には黄色マーカーや赤線がついていますが、テキストを見ていると、黄色マーカーや赤線の割合が非常に多いです。
とあるページを見ると、文章の半分以上が黄色マーカーと赤線で占められています。
FP2級は範囲が非常に多く、確かに黄色マーカーや赤線が使われている部分は試験合格には欠かせないことはわかりますが、もう少しメリハリがあってもよいのかなと感じます。
史上最強のFP2級テキストの強みは過去問の網羅性です。
しかしながら、FP2級では税制を筆頭に年度ごとに法律やルールが変わる項目があり、また時事問題も必ず出題されるため、過去問の出題率重視の本書では対応できない部分があります。
ただし、FP2級の合格ラインは6割であり、過去問をしっかり押させていけば、6割以上は確保できます。
また時事問題や新規問題は対策のコスパが悪いため、過去問を通じて基礎力を高めていくことが合格への近道と言えます。
史上最強のFP2級テキストは直近3年間に出題された内容の95%以上をカバーしているため、網羅性は極めて高いです。
試験勉強で困るのが、問題集で行き詰った部分をテキストで見直したいときに記載されていないことですが、過去問の網羅性がトップクラスの本書では心配不要。
また、テキストに書かれていることは、過去に出題実績があった分野であるため、遠回りすることなくインプットできます。
試験勉強の王道はインプットとアウトプットの反復です。
テキストを何度読んでも、本当に理解しているかは実際に問題を解いてみないとわかりません。
史上最強のFP2級テキストは、インプットを強化するためのアウトプット部分も非常に多いです。
例えば、金融資産運用では10項目のセッションに別れており、各セッションごとに10問以上の一問一答の問題が用意されています。
史上最強のFP2級テキストは右端に余白があり、聞きなれない言葉があるときは余白に解説があります。
例えば、登記事項証明書の説明で「登記の公信力はない」と書かれており、余白には「公信力」の単語について解説があります。
FP2級では聞きなれない単語が多く、ある単語の解説に使われている言葉も聞きなれないことも珍しくないので、効率よくインプットを進めていくうえで単語の解説があるのは役立ちます。
史上最強のFP2級テキストがおすすめな人
- 試験合格を最優先している
- テキストでも一定のアウトプットを取り入れたい
史上最強のFP2級テキストは過去問の網羅性を最も重視しているため、FPに関する包括的な知識を身に着けるより、目先の試験合格を重視したい方におすすめです。
また、セッションごとの一問一答の問題数も非常に多いため、問題を解きながらインプットを強化していく勉強スタイルの方にもおすすめのテキストと言えます。
FP2級おすすめテキスト③:FP2級AFPきほんテキスト(ユーキャン)
FP2級通信講座で一番受講生が多いユーキャンが出版している教材のため、独学初心者でも安心して使用できる教材です。
FP2級AFPきほんテキストのメリット・デメリット
順に説明していきます。
”FP2級AFPきほんテキスト”も”みんなが欲しかった! FPの教科書”同様に、重要項目が分かりにくいため、テキストで頑張って覚えたのに実は出題率が低かったり、逆にさらっと流した部分が実は重要度が高かった事態に陥ります。
対策としては”みんなが欲しかった! FPの教科書”で説明した通り、テキストによるインプットはほどほどにして問題集に力を入れること。
今自分が勉強している内容が、どのぐらい重要度が高いかは、実際に問題集を取り組んで肌で実感するのが一番手っ取り早いです。
”FP2級AFPきほんテキスト”は1分野を7日間で設定し、6分野を42日間で無理なく終わるように作成された教材です。
ただし、1分野を7日間で無理なく終われるようにすると、どうしてもインプットすべき内容が限られるため、テキスト内容をインプットしただけで過信せず、早めに問題集に取り掛かり、アウトプットで補強する必要があります。
具体策としては、休日など時間が取れるときは2~4日分を一気に進めて、なるべく早い段階でアウトプットの勉強に移行しましょう。
”FP2級AFPきほんテキスト”の特徴は、1日の学習量が設定されています。
スケジュール管理は独学者の場合、合否に大きく影響してきます。
実際に不合格者に多いパターンが、6分野の中で勉強時間にムラができてしまい、以下のような中途半端な勉強結果になること。
- ライフプランニングと資金計画・・25%
- リスク管理・・25%
- 金融資産運用・・20%
- タックスプランニング・・15%
- 不動産・・10%
- 相続・事業承継・・5%
FP2級合格の秘訣は、基礎問題を取りこぼさないことです。
勉強計画が狂うと上記のイメージのようになり、基礎問題すら解けない事態に陥るため、一日ずつ勉強の分量が決められたユーキャンのテキストは心強いです。(スケジュールの遅れにも気づきやすい!)
インプットが本当にできているか確認するための有効な手段は、アウトプット(問題集を解く)を行うこと。
しかし、いきなり過去問レベルの問題をアウトプットで活用するのはハードルが高いです。
そんな時に役立つのが一問一答問題です。
教科書(インプット)と問題集(アウトプット)の間に、一問一答問題を入れることで、問題集を解くときにスムーズに事が進みます。
このように計3回、一問一答問題に触れておくと、インプットがより強化されます!
”FP2級AFPきほんテキスト”では、1日の終わりに必ず一問一答問題が7~12問あります。
一問一答問題では特に重要な高い項目を抽出しているので、重要項目が分かりにくいというデメリットもカバーできます。
ユーキャンはFP講座に昔から注力しており、FP通信講座の受講生は最も多く、オリコンランキングでも常に3位以内に入るほど好評です。
そんなユーキャンのFP講座のノウハウは、”FP2級AFPきほんテキスト”にもしっかり受け継がれているせいか、口コミなどを見ていても『シンプルながらも分かりやすい』と評価が高いです。
FP2級AFPきほんテキストがおすすめな人
- 最後まで勉強をやり抜けるか不安
- テキストでのインプットは最小限で問題集に注力したい
”みんなが欲しかった! FPの教科書”と同様に、”FP2級AFPきほんテキスト”は初心者向けのテキストだけど、違いは以下の通り。
- ”みんなが欲しかった! FPの教科書”は『理解』に重点を置いている。
- ”FP2級AFPきほんテキスト”は『勉強計画』に重点を置いている。
FP2級を独学で勉強するのが不安であれば、計画性を重視した”FPの学校2級”のほうがおすすめです。
インプット期間を42日間と圧縮して作成されているため、テキスト熟読はほどほどでアウトプット重視の方にもおすすめです。
FP2級独学向けおすすめテキストまとめ
本記事では、FP2級おすすめテキスト3冊とテキストを選ぶ際の3つのポイントについてお伝えしました。
- 分かりやすさ
- 網羅性
- 出版社
みんなが欲しかったFPの教科書(TAC)
みんなが欲しかったFPの教科書は、文章より図やイラストの方が合う人向け。おすすめ3選のなかで最も売れている教材だよ。
史上最強のFP2級テキスト
おすすめ3選のなかで最も過去問の網羅性が高いよ。一問一答の問題数が非常に多いのも魅力。
FP2級AFPきほんテキスト
FP2級AFPきほんテキストは、おすすめ3選のなかで最も分量がコンパクトで、独学で勉強の自信がない人や、テキストでのインプットは最小限で実践(問題集)で知識を深めたい人向けだよ。
FP2級は市販教材が多く、独学で勉強を進める際は、教材選びが最初の壁となります。
この壁を甘くみると、モチベーションや効率の低下を招き、試験日までに挫折したり一発合格を逃します。
FPは法改正に影響しやすい試験であり、合格が長引くと教材を再度揃える必要も出てきます。
まずは自分に合ったテキストを入手して、他の受験生より早く、スタート地点に立ちましょう。
当サイトでは、多忙だけど頑張るあなたを、情報発信という形で応援します。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。