
FP1級の市販テキストはどれが一番いいのかな。ネットの口コミでは、滝澤ななみさんの”FPの教科書”や、きんざい出版の”特訓テキスト”の推しが目立つけど。



この2冊もおすすめできるけど、僕の一押しはTAC出版の”合格テキスト”。僕自身FP1級独学勉強でお世話になっているし、もし再度FP1級を受験しろと言われたら合格テキストを選ぶよ。
この記事では、おすすめできるFP1級テキストとして、3つのテキストの特徴をお伝えします。
教材 | 特徴 | 価格 | おすすめな人 |
---|---|---|---|
![]() ![]() 合格テキスト | 通信講座にも使われる教材 網羅性がある チェックテストが充実している 持ち運びが容易 内容はやや難しい 販売価格は1万円超と高め | 13,200円 (2,200円×6冊) | 幅広い内容をテキストから学びたい テキストを持ち運ぶことが多い 理解しにくい部分は他でカバーすることに抵抗がない |
![]() ![]() 特訓テキスト | きんざいが出版 学ぶ内容がコンパクトに収まっている Amazon売れ行きはトップ 価格はお手軽 インプットのフォロー配慮がやや欠けている テキストより専門書 | 4,950円 | シンプルなテキストが合っている 学ぶ意欲が強い FP2級までの知識は十分にある |
![]() ![]() FPの教科書 | 著者は有名なTACの滝澤ななみさん イラストや図解が多い 事実だけでなくポイントも記載 チェックテストが充実している 持ち運びが容易 独特のフォントやイラストは好みが別れる 網羅性にやや欠ける | 9,360円 (4,180円×2冊) | 理解しやすいテキストを重視 基礎をしっかり定着させたい インプットよりアウトプット重視 |
- おすすめテキストの合格テキストを用いて、独学10週間でFP1級に合格しています。
- 大型本屋に出向き、全ての教材に目を通しています。
- テキストと試験問題との関連性を確認するために、過去問にもしっかり目を通しています。
- FP1級テキスト選びで迷っている
- FP1級を独学で挑もうとしている
- 人気テキストの特徴を知りたい
本題に入る前に、まずはテキスト選びの重要性や選び方のポイントをお伝えします。
FP1級でテキスト選びが大事な理由


FP1級に合格するための勉強方法としては、ざっくり以下の通り。
この流れから分かるように、テキスト選びは非常に重要になってきます。
自分に合っていないテキストを購入してしまうと、インプットのフェーズでモチベーションが低下してしまい、次へ進まないリスクがあるからです。
しかしながら、FP1級もFP2級ほどではないですが数多くの教材が出版されており、試験の全貌が見えていない受験生の方が見ても判断に迷ってしまいます。
そんなわけで、考察や分析が好きなFP1級保持者の著者が、テキストの選び方やおすすめテキストの特徴について、徹底解説していきます。
FP1級テキストの選び方


本記事で紹介するFP1級おすすめテキスト3つは、FP1級テキスト選びで重要となる2つの基準を満たしています。
- 量
- 信頼
FP1級テキスト選びのポイント①「量」
FP1級の教材種類は、大きく2つに別れます。
- テキストと問題集が分離
- テキストと問題集が一体化
あなたが選ぶべき教材は①の分離されたものです。
FP1級では幅広い知識が問われ、FP2級のようにテキストの強調部分や主要図解を記憶するだけでは、太刀打ちできません。



えっ、太刀打ちできないの。



太刀打ちできない理由を教えるね。
FP1級学科受験者の質は、FP2級より上がっているにも関わらず、合格率は10%ほど。
学科は基礎(午前試験・四択)と応用(午後試験・筆記)の2つに別れ、合計6割で合格。
基礎(午前試験)の方が点数が取りにくい(難易度高い)仕様になっているため、ギリギリ合格者だと、基礎5割・応用7割の点数配分の可能性が高いです。
ここから分かるのが、少し極論になりますが、四択試験(勘でやった場合の期待値は25%)にも関わらず、9割の人は50%に満たないわけです。



受験者の質が高くなっているにも関わらず、9割は学科で5割取れないんだ…
話を戻しますが、FP1級で合格する(上位1割に入る)のであれば、テキストの重要部分は当たり前で、細かい部分にまで目を通しておく必要があり、詳細な記載があるテキストが欠かせません。
気になる量ですが、おすすテキストをページ数で紹介すると以下の通り。
テキスト名 | ページ数 |
---|---|
合格テキスト | 計6冊で約900P |
特訓テキスト | 1冊で約550P |
FPの教科書 | 計2冊で約1500P |
テキストだけで上記ページ数は驚くかもしれませんが、受験者の1割に入るためには、これだけの量と向き合う必要があります。
FP1級テキスト選びのポイント②「信頼性」
- 資格以外にも多くの分野で出版している出版社
- 資格だけに特化している出版社
どちらが信頼性が高いといえば、当然ながら②の資格に特化した出版社。
FP1級では覚える量がとにかく多いため、学ぶ内容が外れていると大変ですが、初学者では学ぶ内容が外れているかどうか判断できないので、信頼性の高いテキストを用いて、学ぶ内容が外れるリスクを少しでも減らすべきです。
これから紹介する3つのテキストは量も信頼性も一定基準を上回っています。
FP1級おすすめテキスト1位:TAC合格テキスト
一押しはTAC出版の合格テキスト。
値段は高いものの、FP1級に必要な網羅性とインプットの効率化に欠かせないセッションごとのチェックテスト付き。
分野ごとにテキストが分かれているため、気軽に持ち運びも可能で、通勤時間や昼休憩などスキマ時間に使用もできます。
FP1級合格テキストのメリット・デメリット
順に説明していきます。
本屋に行けば一目瞭然なのですが、FP1級はFP2級と比較して圧倒的に教材が少ないです。
その少ない教材の中でも、昔からFP1級に力を入れていた出版社が2つあります。
1つはFP試験の主催団体である「きんざい」
これは当たり前ですね。
もう1つが専門学校として有名な「資格のTAC」
資格の専門学校であることから、試験の分析や対策のノウハウが高いのはもちろん、FP創設期から「きんざい」と共に出版しているため、抜群の安定感を誇っています。
合格テキストは、TACのFP1級通信講座のテキストとして実際に使用されており、高い信頼性があります。



せっかく勉強するのであれば、この高いノウハウを有効に使わないとね。
FP1級は幅広い知識が求められることから、インプットの要となるテキストの網羅性は必須です。
前述した通り、テキスト+問題集が一体化した教材では網羅性は満たせません。
「合格テキスト」は分野ごとに分かれており、一冊あたり150ページ以上、6冊合わせて900ページ以上と申し分のない量です。



図表も十分に取り込んでいるため、900ページと聞いて絶望しないようにね。
なお、これだけの量があり、網羅性を満たしているテキストを使っていても、試験ではテキストに一切記載がない問題(時事問題は除く)が出題されます。
インプットの効率化に欠かせないのがチェックテスト。
合格テキストでは、10~20ページごとにチェックテストが用意されています。


FP1級は覚えることがたくさんあり、インプットが的確に行われているか逐一確認する必要がありますが、いきなり過去問等の問題集だと難易度が高く、また1問の問題でも幅広い知識が問われるため効率が悪いです。
チェックテストの問題数は10~20の○×問題ですが、的を得た問題が多く、インプットの段階では非常に有効的です。
また、チェックテストは試験勉強の仕上げの段階でも有効的で、試験前日に全分野を一通り行い、知識の漏れがないかどうか確認するのにも役立ちましたし、実技試験対策で忘れてしまった知識を取り戻すときにもお世話になりました。
実は学んで記憶した内容というのは、覚えた瞬間から忘却が始まります。
有名なエビングハウスの忘却曲線によれば、1時間で56%を忘れてしまうデータが出ています。
対策としては都度、復習をすること。
見方を変えれば、1時間後でも44%は覚えているので、忘却した内容を復習で取り込めば、知識の定着率は高まります。
FP1級は実務経験が必要となることから、受験される方の大半が社会人ですが、社会人は学生と違い、勉強時間を確保するのも一苦労なはず。
そのため、まとまった時間の勉強だけでなく、スキマ時間を如何に有効に利用するかが重要になってきます。
「合格テキスト」は6冊合わせると重いですが、1冊だと一番分厚い不動産ですら200ページ弱なうえ、A5サイズなのでカバンにも収まりますし、重さも負担にならないことから持ち運びは容易です。
- 通勤時間
- 食事時間
- ちょっとした待ち時間
常時持参可能な合格テキストならば、上記のようなスキマ時間でもテキスト勉強が可能です。
曖昧部分の見直しや忘却防止のためのチェックテストの活用等、スキマ時間でも有効な勉強はできます。
前述した通り、合格テキストはTAC通信講座で実際に用いられる教材であるため、内容は非常に詳細であるも、講師の解説が前提で作成されていることから、テキストの解説だけでは難しく感じるところがあります。
ただし、難しいと感じる内容でも、他の教材やサイトで個別に調べれば大半は理解できますし、内容はやや難しいと表現しましたが、後述する特訓テキスト(きんざい出版)の方が難しいです。



そもそも、FP1級ではテキストに限らず問題集でも理解に苦しむ問題にぶつかるので、教材の内容が難しく感じるのはデフォルト設定かな。
合格テキストは1冊2,200円するため、6冊で13,200円となります。
ちなみに、おすすめ3選で一番安い「特訓テキスト」で価格は4950円。
差額は8,000円超となりますが、資格の専門学校であるTACが、通信講座(受講料13万円以上)の教材として実際に利用しているテキストを13,200円で利用できると考えれば、かなりのお買い得です。



FP1級の受験料は8,900円なので、テキストをケチって落ちるぐらいなら、納得のいくテキストを選んで一発合格を狙いましょう。
FP1級合格テキストがおすすめな人
- 幅広い内容をテキストから学びたい
- テキストを持ち運ぶことが多い
- 理解しにくい部分は、他でカバーすることに抵抗がない
合格テキストは量はもちろん網羅性も満たしているため、インプット教材として評価は高いです。
持ち運び可能な重さ・大きさであることから、テキストでスキマ時間に勉強を考えている人におすすめ。
ただし、一部の内容はテキストを読んでも、理解に苦しむ可能性があるので、他でカバーすることを念頭に置く必要があります。
FP1級合格テキストと対となる問題集
学科(基礎)の問題数は各分野40問以上と多い。
セッションごとに分離されているため、1分野のうち特定のセッションを集中して勉強する使い方も可能。
結論→買って損しない。
FP1級おすすめテキスト2位:きんざい特訓テキスト
多くの合格者がおすすめしているテキスト。
ページ数は他の2種類と比較して少ないものの、FP1級に必要な内容はしっかり記載されている。
ただし、教科書より専門書に近い性質であることから、学ぶ意欲やFP2級までの知識が十分にないと、インプットの効率が下がるので注意。
FP1級きんざい特訓テキストのメリット・デメリット
試験主催者である”きんざい”が関わっているため、信頼度は最も高い。
なぜなら、特訓テキストに記載されている内容が、FP1級の主催者である”きんざい”が求めている内容だからである。
教材の歴史は長いので、たまに見かける「テキストが教材として使いものにならない」という心配もありません。



TACと同様にFP創設期から教材を出しているよ。
特訓テキストのページ数は、本記事おすすめするFP1級テキスト3選の中で最もページ数が少ないです。
テキスト名 | ページ数 |
---|---|
合格テキスト | 計6冊で約900P |
特訓テキスト | 1冊で約550P |
FPの教科書 | 計2冊で約1500P |
ページ数だけ見てしまうと「えっ、このテキスト大丈夫?」って思いますが心配不要。
特訓テキストは、FP1級に求められる内容をコンパクトに収めているからです。
実際に手に取り、ランダムに抽出した少しマニアックな10項目の内容を調べましたが、すべて収まっていてことから、特訓テキストに記載された内容を十分に理解すれば、インプット教材はこれ1冊で事足ります。



特訓テキストはFP2級レベルの内容・解説は省略されているため、ページ数が少ないよ。



特訓テキストでしっかり解説がされている事項が、FP1級で求められている内容ってわけね。
実はFP2級とFP3級において、インプット教材の1位はきんざい出版のテキストではありません。
それにも関わらず、FP1級では1位になっていることから、一定の評価を得ていることがわかります。
1位の理由ですが、下記3つのレビューが目立ちました。
- これ1冊でFP1級に求めらる知識が身に着く
- きんざい監修なので信頼性が最も高い
- FP2級でも相性がよかったので引き続き使用を決めた
どれも納得できる理由です。
FP1級特訓テキストのお値段は、FP教材の中でも財布に優しいです。
テキスト名 | 価格 |
---|---|
合格テキスト | 13,200円(6冊) |
特訓テキスト | 4,950円(1冊) |
FPの教科書 | 9,360円(2冊) |
興味半分でFP1級受験を考えている方は、値段のハードルが低い特訓テキストで勉強してみましょう。
前述した通り、FP1級に求めらる内容はしっかり記載されているため、安いからといって買い損もないですし、最後まで役立ってくれます。
インプットの手助けとして、難しい文章や表を図解やイラストに展開することや、セッションごとの小テストなどが挙げられます。
特訓テストでは図解にすれば分かりやすい項目も、文章や表で端的に記載していることが多く、自分なりに理解してノートなどに図解を作成する必要が出てきます。
また、特訓テキストFP1級では、なぜかFP2級テキストと違い、セッションごとの本格的なチェックテストがありません。(一応、セッションごとに1問だけはチェックテストあり)


そのため、自分自身で学んだ内容を問わないと、インプットが正しく行われたか確認が行えません。



問題集で確認じゃダメなのかな。



ダメではないけど、インプットした直後の断片的な知識でいきなり問題集の問題を解くのは、ハードルがかなり高いよ。
対策としては、自分で簡易的な問題を作成するなど、インプットの確認を怠らないことです。
FP1級は範囲が広く、一通り勉強するのにも時間を費やすので、インプットの確認を怠ると、振り返ったときに地獄を見ます。
チェックテストの代わりは、FP1級独学勉強法で紹介している自作ノートが最適です。
実はFP1級で苦労するのが、記載されている内容を理解すること。
この言葉の意味は、実際に勉強した者なら共感できると思いますが、何度読んでも「理解できない」「曖昧なまま”」「腑に落ちない」といった項目は出てきます。
そんな項目を少しでも減らすのが教科書の役目ですが、特訓テキストは教科書より必要な内容だけが記載された専門書の性質が強いため、理解できない内容は積極的に他の媒体で学ぶ意欲がないと、特訓テキストの価値は半減します。



特訓テキストを一通り読んでみたけど、専門書を読んでいる感じで、これから新たに勉強する人にはハードルがちょっと高い反面、ある程度の知識が身けば曖昧な部分が明確になり、得点が伸ばせる感じかな。
ちなみに理解できないときの解決策は、以下3つの方法がおすすめ。
- 専門サイトを活用する
- FPの教科書を読む
- 苦手分野がはっきりしているなら合格テキストを購入
FP1級の勉強法の記事でもお伝えしていますが、専門サイトは積極的に活用しましょう。
また実体験として、FP2級までの基礎が曖昧な場合は、この記事で同じくおすすめしている「FPの教科書」を読むと、スッと頭に入ることが多々ありました。



スッと頭に入る理由として、特訓テキストは学習内容をコンパクトに収めるため、FP2級レベルの説明はカットしているからだよ。



FP2級の知識が不十分だと、特訓テキストは大変なわけだね。
苦手分野がはっきりしているなら、おすすめ1位で紹介した「合格テキスト」を単体購入するのも1つの手です。
合格テキストは分野ごとに分かれて販売しており、1冊2,200円なので金銭的負担は少なく済みます。



自分で意欲的に調べた内容は深い知識が得られるし、試行錯誤しながら調べた内容は応用が利くよ。



そう聞くと、自分で調べる必要性があることが、デメリットに繋がるとは言い難いね。
FP1級きんざい特訓テキストがおすすめな人
- シンプルなテキストが合っている
- 学ぶ意欲が強い
- FP2級までの知識は十分にある
特訓テキストでは、FP1級試験に必要な内容が記載はしてあるだけで、手助けしてくれる補足解説や図解は少ないため、著者独自の図解や補足を”不純物”と感じる方に適しています。
理解し難い内容は積極的に学ぶ意欲がないと挫折しますし、FP2級までの知識が十分に身についている前提で作成されているため、FP2級を余裕で合格できるレベルに達していないと、インプットの効率が大きく落ちます。
FP1級きんざい特訓テキストの対となる問題集
問題数は多いものの、解説はやや不十分。
しかしながら、試験主催者である”きんざい”が抽出した過去問題集であることから、傾向を知る意味で、絶対に買っておくべき問題集!
結論→FP1級では問題集2冊を取組むべきだけど、1冊はコレで決まり!!
FP1級おすすめテキスト3位:みんなが欲しかった! FPの教科書1級
”難しい内容も極力分かりやすく理解してもらう”が、著者である滝澤ななみさんのスタンスですが、FPの教科書1級でもスタンスはブレていません。
文章や端的な表を減らし、イメージしやすい図解による説明が多いため、FP1級の内容を理解できるか不安を感じている人には心強いテキストです。
みんが欲しかった!FPの教科書のメリット・デメリット
本屋に行けば分かりますが、著者の滝澤みなみさんは、FP以外にも様々なジャンルの試験の教材を扱っており、分かりやすさを高評価され、多くのジャンルで人気教材の座を勝ち取っています。
FP試験においても同様のことが言え、教材が非常に多い激戦苦のFP2級においても一番人気の教材ですし、出版社は資格の専門学校であるTACであるため、学習内容の的も外していません。
TACの試験分析力と滝澤みなみさんのコーチ力を掛け合わせたテキストであることから、信頼性は高いと言えます。
FP1級は難しい内容が多く、理解に苦しむ場面も多いことから、独学だと挫折しがちですが、FPの教科書は堅苦しくて理解しづらい箇所をイラストや図解で解説してくれるので、理解や暗記が行いやすく勉強が捗ります。
なぜ、図解だと理解しやすいのか。
文章だと「点」でしか理解できないことも、図解にすることにより、「点」と「点」が結びつき「線」として関連付けて頭に入れることができるからです。
FP1級試験では、1つの言葉や項目から芋づる式で、他の内容を引き出せるようにしておく必要があるため、図解でインプットは効率的です。



端的に表にまとめて記載してあるよりは、イラストなので一工夫して記載してあった方が、記憶に残りやすいね。
FPの教科書が2冊(6分野)で1,500ページに至るには理由があります。
FPの教科書では、FP1級試験に求めらる内容を端的に記載するだけでなく、ポイント(図解含む)も積極的に記載しているため、1分野当たり250ページのボリュームとなるわけです。
例えば、理解がすることが難しい金融資産のデリバティブ取引において、合格テキストや特訓テキストでは、カラー取引やフロア取引は文章だけの記載に留まっています。
しかし、FPの教科書ではカラー取引やフロア取引の内容も、文章に加えて図解でポイントも記載しているため、イメージが湧きやすく理解のスピードが早まります。
繰り返しとなりますが、FP1級の内容は難しく、勉強すればするほど、テキストに記載された内容を正確に理解する難しさを痛感します。
そのため、理解しやすいように具体的なポイントも記載してあることは、インプットしていくうえで非常に心強いです。
合格テキストもチェックテストが充実していますが、FPの教科書の方がチェックテストの間隔が短いため、少し学んだら、すぐにチェックテストに移行できます。
チェックテストの利点については、合格テキストで力説しているため省略しますが、試験直前まで役立つのは確かです。
FPの教科書は1冊700ページ超ですが、実は分野ごとに取り外すことができます。
分野ごとに分けると、冊当たり180~330ぺージになるため、持ち運びが容易になるので、合格テキストと同様に、スキマ時間に前日の復習や、チェックテストによる見直し作業も安易に行えます。



通勤や昼休憩などのスキマ時間で、復習や新たなインプットをしたい人には、使い勝手がいいね。
滝澤ななみさんのテキストの共通項として、『テキスト=堅い』イメージを崩そうという姿勢が感じ取れます。



言われてみれば、文章や端的な表を控え、図解やイラストを積極的に使っているね。(合格テキストや特訓テキストではイラストはなし)
フォントも可愛く、どことなく”女子のノート”というイメージが強いです。
これらの工夫は、勉強することにハードルを感じる勉強初学者には有効ですが、学ぶ意欲が高いFP1級受験者にとっては賛否両論になりがちです。
僕自身の体感としては、イラストは不純物であり、ポイントも端的に記載してくれれば良い認識なので、FPの教科書の見た目は気になります。
好みにもなりますが、見た目が気になると、テキストへの愛着やモチベーションにも関係してくるので、必ず購入前に確認しましょう。
FPの教科書の一部を引用
合格テキストの一部を引用
特訓テキストの一部を引用
FPの教科書は量(ページ数)だけなら、合格テキストの1.5倍以上、きんざいの特訓テキストの3倍弱ありますが、それでも、網羅性を問われると、上記2つのテキストに及びません。
FPの教科書はFP1級の基礎部分にしっかり焦点を当てているも、一歩踏み込んだ部分には触れていないからです。
ポイント解説においても、基礎部分については、FP2級レベルの知識が曖昧でも理解しやすい仕様ですが、基礎部分にページ(意識)を取られ過ぎて、応用部分まで手が回っていないのが実情です。
- 前述した特訓テキストは分かりやすさをカット
- FP教科書は一歩踏み込んだ内容をカット
同じFP1級のテキストでもスタンスは大きく異なります。
ただし「網羅性に不安があるから、FP1級テキストに適していない」と決めつけるのは早計です。
FP教材はテキストだけでなく問題集もあるからです。
FPの教科書で最低限の基礎知識を確実にインプットし、なるべく早い段階でアウトプットに移行し、中級以上の問題にぶつかった場合は個別に対応していけば済む話です。



一定の網羅性を満たしていれば、残りの足りない部分は、問題集の解説や専門サイトで調べれば大丈夫ってことね。



試験で失点問題を見ると、そもそも基礎部分で点数を落としていることも…
余談ですが、FPの教科書の網羅性は、おすすめFP1級テキスト3選の中で一番低いにも関わらず、量(ページ)が多い理由は3つあります。
- 事実となる内容を文章で記載することに加えて、理解しやすいように図解も追加
- FP2級レベルの内容も、理解してもらうためにしっかり記載
- テキストの圧迫感を避けるために、余白を多く持たせている
みんが欲しかった!FPの教科書1級がおすすめな人
- 理解しやすいテキストを重視
- 基礎をしっかり定着させたい
- インプットよりアウトプット重視
FPの教科書は、読み手に理解してもらうことにコミットしていることから、FP2級からブランクがある場合や知識が不十分でも、難しい項目も頭に入ってきやすいです。
このことから、テキストに書かれている内容については、他のサイトや教材に極力頼らず解決していきたと考えている人におすすめです。
基礎部分については十分な解説やチェックテストもあるため、知識をしっかり定着させれますが、網羅性にはやや欠けるため、インプットは必要最低限として、アウトプット重視で不足部分を勉強する人には向いています。
みんが欲しかった!FPの教科書1級の対となる問題集
同じく本屋やAmazonで人気の教材ですが、2つの理由からFPの教科書とFPの問題集をセットにすることはおすすめしません。
- 解説はテキストの使い回しが多い
- 問題数が少ない
結論→テキストがFPの教科書かどうかに関わらず買う優先度は低い。
FP1級おすすめテキストまとめ


本記事では、FP1級のおすすめテキスト3冊と選ぶ際のポイントについてお伝えしました。
量(網羅性含む)
信頼性
FP1級合格テキスト



合格テキストは、FPの教科書の柔らかさと特訓テキストの堅さを、4:6のバランスで組み合わせた中級者向けのテキストだよ。
FP1級特訓テキスト



特訓テキストは上級者向けテキストだけど、FP2級レベルの知識が十分にあり学ぶ意欲が強ければ、最大限の効果を引き出せますよ。
FPの教科書1級



FPの教科書は理解に重点を置いた初心者用のテキストだよ。
もし3冊のテキストの本が手元にあれば、以下のような使い方をします。
インプット教材は、TACの「合格テキスト」を主として、
理解に苦しむ内容は「FPの教科書」で解決、
過去問で一定の点数が取れるようになったら「特訓テキスト」で知識の補強。
本記事を最後まで読まれたあなたは、FP1級受験に関心を持っただけでなく、具体的に一歩を踏み出しています。
そんなあなたの要望に応えるため、本記事では主観的な意見や思いを愚直に書かせていただきました。
世の中に完璧な物はないように、FP1級テキストにおいても完璧な教材は存在しません。
しかし、ここで紹介したテキストは、FP1級を必死に勉強した合格者目線で見て、確かな教材だと自負しております。
当サイトでは、多忙だけど頑張るあなたを、情報発信という形で応援します。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。