法務3級の合格率・難易度と一発合格できる勉強法を徹底解説【誰でも実践可能】

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法務3級を一発合格するための効率的な勉強法を公開!【誰でも実践可能】

【2024年1月更新】

法律試験は苦手意識があるけど、効率的に合格できる勉強法ってあるの。

ネコルフ

法務3級の合格率は3割ほど。一夜漬けで合格は厳しいけど、勉強時間は土台となる知識(法務4級、民法等)がない場合でも、本記事でお伝えする正しい勉強法で取り組めば、3~4週間(60~80時間)で合格は可能だよ。

僕自身、学生時代は法律の勉強には触れていませんでしたが、法務3級をいきなり受験して8割以上で合格しています。

土台の資格を保有してる方ならば、2週間(40時間)でも合格圏内に入ります。

この記事でわかること
  • 法務3級の合格率・難易度
  • 使うべき教材
  • 具体的な勉強法(6つの手順)
  • 科目別の要点
contents

銀行業務検定法務3級の直近7回の合格率推移

試験実施回合格率応募者数受験者数合格者数
2023年10月21.29%6,534人5,829人1,241人
2023年6月32.74%5,825人5,171人1,693人
2022年10月26.80%8,387人7,444人1,995人
2022年6月42.51%8,054人7,255人3,084人
2021年10月21.05%11,878人10,644人2,241人
2021年6月32.41%10,376人9,321人2,996人
2020年10月36.81%17,500人15,958人5,874人

直近7回の平均合格率は30.52%で、合格率の差は一番良いときと悪いときで21.46%と落差はあります。

財務・税務と比較すると、法務は実務と直結する部分が多く、為替や預金はともかく、融資の実務経験(特に管理分野)がないと勉強に苦労します。

そのため、融資実務なしの方の合格率は20%台と考えていいでしょう。

とは言え、本記事でお伝えする勉強法を参考にしてもらえれば、全く警戒する試験ではありませんので、安心してください。

銀行業務検定法務3級の難易度

出題形式五答択一式 50問(各2点)
科目構成(1)預金(定期積金を含む)       10問
(2)融資(管理・回収を含む)  15問
(3)決済            15問
(内国為替/手形・小切手/手形交換/電子記録債権等)
(4)銀行取引関連法              10問
(民法の基礎知識(行為能力や意思表示、委任等)や、
顧客保護に関する法律知識(消費者契約法や個人情報保護法等)、
銀行の業務に関する知識(銀行法や付随業務)など、銀行取引に関連する法律知識)
合格基準満点の60%以上(試験委員会にて最終決定)
試験時間120分
※2018年6月に科目構成が変更。2022年度より試験時間が150分⇒120分に変更。

旧科目構成は、預金15問、融資20問、手形・小切手10問、銀行取引関連法5問で、科目ごとの足切りもありました。
(現在、足切りは廃止。)

ただし、科目構成は変更となっても出題範囲、内容に大きな変更はないので、これまでの過去問中心の勉強で問題ありません。

難易度は銀行業務検定のメジャー試験である財務3級・税務3級と同じぐらいです。

法務3級の試験内容

日常の金融業務全般を処理するために必要とされる基本的な金融法務知識について、その習得程度を測定します。

経済法令研究会より引用

法務3級の特徴は、一般的な各種法律(民法・小切手法など)の知識の他に、各種判例や約款等の幅広い知識も求められることです。

宅建士等の試験で民法を勉強していても、判例や約款、小切手法などの民法以外の法律の知識が曖昧だと、不合格になる可能性が高いです。

法律の勉強経験があるからといって法務3級を侮らないこと。

法務3級の平均年齢

試験実施回平均受験者年齢
2023年10月28.6歳
2023年6月28.4歳
2022年10月28.8歳

直近3回の平均受験者年齢は28.6歳。

ただし、法務3級で学ぶ内容は銀行業務におけるルールの根幹と直結するため、可能であれば早めに受験することをおすすめします。

大学時代に法律の勉強をしていた方であれば、考え方は民法だろうと小切手法だろうと約款だろうと同じなので、いきなり法務3級に申し込みましょう。

法務3級で正答率30%を下回った過去問題一覧

試験実施回正答率3割未満の問題一覧
2023年10月
13問
偽造・盗難カード預貯金者保護法

当座勘定取引の解約

民事執行法による預金の差押え

割引手形の買戻請求権

普通抵当権と根抵当権の異同

根抵当権の元本の確定

譲渡担保権

債務引受

破産手続

抵当権の実行

小切手の振出

手形・小切手の消滅時効

民法上の意思表示
2023年6月
6問
債務引受

預金担保

抵当権

根抵当権の譲渡

民事再生手続

貸金業法
2022年10月
10問
相続および相続預金の取扱い

当座勘定取引の解約・終了

手形貸付

連帯保証

動産・債権譲渡特例法

銀行取引約定書

消滅時効の完成猶予・更新

債権譲渡の対抗要件

約束手形の必要的記載事項

約束手形・小切手の消滅時効

法務3級は3週間の勉強で合格できますが、9割以上を得点するのは難しいです。

上記のような奇問・難問が混入しているからです。

ただし、上記の表から分かるとおり、奇問・難問の出題数は少なく、すべて不正解でも合格には影響はないため、定番の問題をしっかり解けるようにしておけば、一発合格できます。

法務3級の試験時間

試験時間は120分、問題数は50問のため1問あたり2分強ですが、法務3級は知っていれば解ける、知らなければ解けないという内容です。

したがって、応用力が求められる試験ではないため、時間不足に陥ることはありません。

法務3級の試験日と受験料

2024年度の全国一斉試験日は、2024年6月2日(日)と2024年10月27日(日)の年2回。

ただし、CBT試験の導入により、1年に何度でも受験できるようになったため、合格するための難易度は下がったと言えます。

受験料は全国一斉試験もCBT試験も5,500円(税込)。

法務3級は、転職では役立たない試験にもかかわらず値段は高めなので、受験するからには一発合格を狙いましょう。

銀行業務検定法務3級CBT試験時の注意点

2020年より開始となったCBT試験。

かつてCBT試験は全国一斉試験と比較して、試験時間が30分短い注意点がありましたが、2022年度より試験時間はCBT試験も全国一斉試験も120分で一律となったため、どちらで受験しても不都合はありません。

銀行業務検定法務3級のおすすめ教材

過去問一式です。

必ず購入してください。

民法等の法律の試験勉強経験がある方でも、この直前テキストはおすすめします。

出題要点が非常にバランスよくまとまっています。

90点以上の高得点を目指す方や、本格的に知識を身に着けたい方は購入してください。

法務2級を目指す予定の方は、3級のテキストは買わず、2級のテキストで基礎から学ぶのをおすすめします。

合格ラインを狙うだけであれば、公式テキストを買う必要はありません。

各項目の詳細内容が記載されていますが、裏を返せば要点がまとまっておらず、どこを重点に勉強すればよいか判断に迷うからです。

ネコルフ

法務3級の教材は大型本屋でしか扱っておらず、試験直前になると品薄になってしまうため、早めに購入しておくことをおすすめします。

ポイント

試験は過去問を中心に出題されるので、問題集は必須。

直前整理70も、テキストとしては驚くほど要点がまとまっているので必須。

実務のスキルアップを図る目的なら、3級でなく2級のテキスト。

買う前に必ず受験する時期の問題集であるか確認してください!!

CBT試験でも使用すべき教材は同じです。

銀行業務検定法務3級の出題傾向と合格するためのポイント

過去問題集を始める前に、冒頭部分の出題項目一覧を確認してみてください。

冒頭部分には、細かい項目ごとに、過去何回出題されたか、記載されております。

そこで1つ気づくことがあります。

連続して出題されている項目が、意外と多いことに!!

4回以上出題されている項目は、主催者側が重要視している問題なので、捨てることは絶対に避けましょう。

ポイント

3回以上出題されている問題を確実に解けるようにする。

出題科目の構成が変わっても、試験主催者が受験者に求める知識は変わっていないので、過去問中心の勉強で問題なし。

ネコルフ

僕自身も法律の試験には慣れておらず苦手意識はあったけど、過去問中心の勉強で本番では8割強の成果を残せたよ。

銀行業務検定法務3級の勉強方法を6つの手順で解説

手順
直前整理を一通り流し読みでインプット
手順
問題集の直近3回を科目ごとに解いて、解説文を読んで理解(インプット)
手順
再度、問題集の直近3回を1回ごとに解いて(アウトプット)、間違えた問題、曖昧だった問題を冒頭の出題項目一覧にチェック
手順
直近3回のうち、間違えた問題と、曖昧な問題だけを解く
手順
過去問5回分を時間を意識して直近から順番に解く
手順
直前整理70を再度読んで理解を深める

ここからは、法務3級に合格するための具体的な勉強手順を6つのフェーズに分けて説明していきます。

どうしても時間が取れない方は、手順②③④を優先して取り組みましょう。

手順①:直前整理70を一通り流し読みでインプット

手順①では、どのような知識が試験で求められているのか実感しましょう。

自分が携わっている科目については、後輩や部下に法律や約款を基に説明できるようにしておくと、実務面でもレベルアップが図れます。

例①:預金

夫名義の通帳と印鑑を持参した妻に払い戻した場合、銀行に過失はあるか?

例②:融資

主債務と保証債務の時効中断事由の違いは?

ネコルフ

流し読みでも実務に関連する分野は、なぜこのような手順を踏んでいるのか、改めて考えさせられるよ。

手順②:問題集の直近3回を科目ごとに解いて、解説文を読んで理解(インプット)

インプット作業において、要点が綺麗にまとめてある「直前整理70」を併用すると効果的です。

分らない語句や気付いたことは「直前整理70」にどんどん書き込んでください。

手順②の狙いは2つ。

  1. インプットしなければならない事項を、過去問を通じて内容を知ること。
  2. 試験の傾向や主催者が求めているレベルを知ること。

インプットが主の勉強なので、正答率は気にする必要はありません。

ネコルフ

1周目は覚えることばかりで、進捗も悪く非常に辛い。とくに融資科目は融資業務に携わっていないと、イメージが湧きづらく大変だけど、類似問題が多いので、その後は加速的に勉強速度は上がるので心配無用だよ。

はっきり言って、勉強時間の半分以上はこの手順②です。

勉強の区切りの目途として、4つの科目構成(預金・融資・決済・銀行取引関連法)に分けて、それぞれ取組みましょう。

今日は預金科目を過去3回分一気に取組みする!

明日明後日2日間で融資科目を過去3回分取組する!

こんな感じですね。

ネコルフ

手順②が最大の山場であるため、不合格者はここで躓きます。

手順③:再度、問題集の直近3回を1回ごとに解いて(アウトプット)、間違えた問題、曖昧だった問題を冒頭の出題項目一覧にチェック

出題頻度が、過去1回の項目や正答率が30%以下の問題であれば、後回しして構いません。

それらの問題は、満点を取らせないための問題であるため、まともに向き合ってもコスパは悪いです。

理解するのが負担であれば、ばっさり切り捨てましょう。

手順③の狙いは、インプットした内容が、正確にアウトプットできているかの確認です。

テキストをじっくり読んでも、何が理解できて、何が理解できていないか、客観的に把握することは難しいものです。

したがって、直前テキストや問題集の解説を読むだけでは、勉強した気にはなりますが、得点には大きく繋がりません。

解けなかった問題を、出題項目一覧へチェックしてみると、自身の苦手としている部分が可視化できます。

その部分については「直前整理70」で復習をして、まだ取組みしていない分においても、出題されていれば個別に解いて、理解できているか確認をしてください。

ネコルフ

専門用語の意味も、この時点までには完全に覚えておくこと。また自分の常識と食い違っている部分もしっかり覚えておくこと。

手順④:直近3回のうち、間違えた問題と、曖昧な問題だけを解く

手順③で解けた問題はまだ記憶が新しいはずですので、少し間を置いても大丈夫です。

試験合格の課題は手順③で抽出された問題を、如何に理解して解けるようにするかです。

手順③で間違えた問題は、問題集と直前テキストに付箋を貼り、解けるようになるまで、毎日こなしてください。(スキマ時間に取り組むのも効果的です。)

法務3級レベルの問題であれば、毎日こなせば解けるようになりますし、毎日向き合えば記憶にも残りやすいです。

法務3級は難しい言葉や、当座解約のような民法と規定の解釈が違うややこしい問題もありますが、知っていればあっさり解ける問題も多いのが特徴です。

手順④あたりからは勉強のスピードも上がってくるので、勉強計画の見直しもしてみてください。

ネコルフ

時間がない場合でも最低限、ここまでやっておけば、それなりに点は得られるはずです。

手順⑤:過去問5回分を時間を意識して直近から順番に解く

この段階までたどり着けば、過去問1回分を解くぐらいであれば、苦痛なく取組めるはずです。

手順⑤の狙いは、理解できていなかった問題、判断に迷った問題、ミスした問題の確認です。

ここで間違えた問題(迷い、ミス含む)は必ず原因を追究してください。

手順⑤で間違えたり迷う問題は、試験本番でも繰り返す可能性があるので、問題集の余白部分に箇条書で良いので記載して、試験当日に会場に着いたら、必ず目を通すようにしてください。

試験に落ちる人ほど、手順⑤の間違いに対する認識が甘いです!

手順⑥:直前整理70を再度読んで理解を深める

この段階までたどり着けば、手順①②の時と違い、何が分からないか認識できますし、ここは捨てて良い、ここは絶対に理解しないとヤバイ項目が分かってきます。

「直前整理70」を読んでインプットの補強を図っていきましょう。

法務2級であれば、小六法を本格的に活用した勉強が有効ですが、法務3級においては直前整理70の方が的を得られる分、短時間向けの勉強者には有効です。

銀行業務検定法務3級の科目別の要点

ここでは法務3級の合否の分かれ目になるポイントを科目別に簡単にお伝えします。

実務経験がない科目や苦手意識がある科目がある方は読んでください。

法務3級ポイント①:預金

預金は4科目の中で最もイメージが湧きやすい科目です。

覚える項目も多くなく、定番の問題も多く出題されるため、預金で得点をある程度確保しておくと、合格率が高まります。

預金係の方は、この科目で8割~9割は狙っていきましょう。

よく出る項目
  • 疑わしい取引の届け出
  • 本人確認(マネロン関連)
  • 民事執行法による預金差押え
  • 預金保険制度

法務3級ポイント②:融資

融資は担保不動産や債務引受など、実務経験がないとイメージが湧きにくい項目が多いです。

そのうえ、覚える内容も預金の2倍以上と出題範囲も広いため、心が折れる人が多い科目でもあります。

奇問や難問も融資科目から出題されやすいですが、出題問題数は預金と同じく15問にも関わらず、定番の問題は預金以上に多いです。

したがって、過去問をしっかり取り組めば、定番問題は確実に得点できます。

融資実務経験がない方でも、過去問に出題された問題だけ解けるようにしておけば、6割は確保できるので心配する必要はありません。

人によって一番差が出やすい科目でもあります。

よく出る項目
  • 融資取引の相手方
  • 割引手形の買戻請求権
  • 債務の相続
  • 債務引受
  • 時効の中断
  • 仮差押え

法務3級ポイント③:決済

融資同様に実務経験がないとイメージが湧きにくいうえ、範囲も広く(内国為替/手形・小切手/手形交換/電子記録債権等)、覚える項目は預金より多いです。

しかし、奇問や難問は少なく、定番の問題が多いため、実務経験がなくても過去問をしっかり取り組めば、8~9割は確保できる科目です。

勉強量が成果に最も繋がる科目でもあるため、実務経験がなくても高得点を狙っていきましょう。

よく出る項目
  • 内国為替取引の当事者の法律関係
  • 手形の署名
  • 線引小切手
  • 取引停止処分制度

法務3級ポイント④:銀行取引関連法

出題範囲は4科目のうち一番少ないですが、定番の問題が少なく、問題にバラつきがあります。

そのため実務経験が少ないと、得点が安定しにくい科目です。

対策としては、定番の問題はもちろん、過去1回でも出題された問題も、しっかり押さえておくことです。

出題範囲は広くないので、問題集はもちろんテキストもしっかり読んでおきましょう。

よく出る項目
  • 銀行の固有業務
  • 貸金庫
  • 民法上の意思表示

銀行業務検定法務3級を合格した後に受けたい試験

法務3級と同じく、銀行業務検定のメジャー試験である税務3級と財務3級がまだなら、優先して受験しておきましょう。

法務3級を通じて、法律に基づいた考え方をより強化したいと感じたなら法務2級もおすすめです。

法務2級は法務3級と違い、記述式かつ小六法持ち込みが可能なため、解答の期待値が高くなり、難易度は大きく上がりますが、各種法律や約款や判例に基づいた考え方は鍛えられます。

僕自身、30代前半で法務2級を取得しましたが、法務2級まで勉強したことにより、個別のイレギュラー案件についても自信をもって対応できるようになりました。

また、将来的に転職も視野に入れるなら宅建士もおすすめです。

宅建士と聞くと不動産のイメージが強いですが、実は民法の割合が大きいです。

宅建士を勉強することで、民法を深く学ぶことができ、銀行業務だけでなく他の法律試験や転職時の面接PRにも役立ちます。

銀行業務検定法務3級の合格率・難易度・勉強法まとめ

本記事では、銀行業務検定法務3級の合格率・難易度、おすすめ教材、具体的な勉強法(対策)についてお伝えしました。

法務3級についてまとめたのがこちら。

法務3級のポイント
  • 平均合格率は30%
  • 過去問題集は必須
  • 直前テキストもあった方が良い
  • 過去問の反復が合格への近道

法務3級レベルであれば、公式テキストでインプットしてから問題集を取組みするより、直前テキストで最低限のインプットをしてから、問題集で傾向や出題形式に慣れつつ本格的にインプットを行う方が効率的です。

そして、過去の類似問題が多いことから、過去問題集を何度も解くことが一番の近道なのです。

銀行業務検定は実務で活かす意味合いよりも、社内での評価に利用されやすい意味合いの方が強い試験であることから、とにかく「合格」することが重要な試験です。

(金融機関の人事の昇進昇格の条件の1つに、銀行業務検定の取得が取りこまれています。)

せっかく貴重なオフの時間を用いるのであれば、ここでお伝えした効率的な勉強法を参考にして「一発合格」を目指してください。

当サイトでは、多忙だけど頑張るあなたを、情報発信という形で応援します。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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