銀行業務検定で一発合格が狙えるおすすめ4選【若手・内定者必見】

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銀行業務検定の種類を調べたら37種目って多すぎー!この中で一発合格できるオススメ種目ってどれよ。

ネコルフ

断言できます。法務4級・財務4級・税務4級・年金アドバイザー4級の4つです

この記事を書いている僕も、1年目から銀行業務検定を受験していた現役銀行員なので苦労は分かります。

これまで10種目以上の銀行業務検定を受験しており、分析した結果、自信をもっておすすめできる種目を発見しました。

実際に僕の周りの多くの若手が、僕の紹介した”おすすめ”で一発合格を果たしています。

この記事でわかること
  • 合格しやすい種目の特徴
  • おすすめ種目の『合格率高い』以外の利点
  • どのおすすめ種目から受験するのがよいか

本記事を読み終えれば、自分で納得のいく”おすすめ種目”を選ぶことができるようになります。

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銀行業務検定を一発合格しやすい種目の3つのポイント

  • 法務4級
  • 財務4級
  • 税務4級
  • 年金アドバイザー4級

上記4つが、一発合格が容易なおすすめ種目なのですが、どのような根拠があって、この4つを”おすすめ”と判断したかが大事です。

おすすめの判断基準となるポイントは3つ。

  1. 合格率が安定して高いこと
  2. 受験者の平均勤続年数が低いこと
  3. 上位互換があること

合格率の高さだけじゃないんだね。

ネコルフ

初心者がやりがちなのが、直近の合格率だけで決めることだよ。もし上司や先輩が『合格率が高い』だけを理由に試験を推奨してきたら注意しよう。

着眼点①:合格率が安定して高いこと

スクロールできます
試験名形式直近受験者数R4年10月合格率R5年3月合格率R5年6月合格率
法務2級三答択一付記述式 10題2,21525.3322.23
法務3級五答択一50問7,44426.8032.74
法務4級三答択一50問1,70673.15
(66.84)
融資管理3級五答択一50問1,94045.18
(16.29)
財務2級記述式 10題3,74024.9223.09
財務3級五答択一50問7,13536.0329.89
財務4級三答択一50問1,67353.40
(59.83)
税務2級三答択一付記述式 10題3,35527.72
(25.10)
税務3級五答択一50問4,17333.7933.69
税務4級三答択一50問1,42256.04
(63.50)
年金
アドバイサー2級
記述式 10題1,08220.49
(24.40)
年金
アドバイサー3級
五答択一50問3,52634.0023.64
年金
アドバイサー4級
三答択一50問1,07543.23
(57.30)
証券3級五答択一50問41038.54
(56.11)
信託実務3級五答択一50問71848.26
(26.32)
営業店
マネジメントⅠ
記述式 10題74744.5836.84
営業店
マネジメントⅡ
四答択一40問、記述式6題1,17249.0643.56
経営支援
アドバイザー2級
四答択一25問、記述式5題1,29639.89
(48.77)
窓口セールス3級五答択一50問1,04936.62
(34.99)
法人融資渉外2級記述式 10題36127.55
(20.78)
法人融資渉外3級五答択一50問75831.88
(32.72)
事業性評価3級四答択一50問89921.67
(62.40)
個人融資渉外3級五答択一50問81040.07
(22.96)
デリバティブ3級五答択一50問37346.34
(28.15)
事業承継
アドバイザー3級
四答択一50問64626.01
(55.89)
外国為替2級記述式 10題63821.82
(26.18)
外国為替3級五答択一50問1,47363.6157.15
金融経済3級五答択一50問1,46151.92
(35.66)
投資信託2級記述式 10題39132.61
(38.11)
投資信託3級四答択一50問3,12136.30
(49.50)
金融商品取引3級四答択一50問50237.21
(26.69)
預かり資産
アドバイザー2級
四答択一25問、記述式5問62530.88
(41.93)
預かり資産
アドバイザー3級
四答択一50問1,63552.66
(72.70)
保険販売3級四答択一50問69432.56
(46.33)
相続
アドバイザー2級
四答択一25問、記述式5問1,72538.21
(23.54)
相続
アドバイザー3級
四答択一50問2,85539.2341.41

()は前回の合格率。2回の合格推移を確認するために、年1回試験は前回合格率を表示してあります。

年間受験者数は一斉試験のみでCBT試験の受験者は含まれていません。

試験難易度を計るときに、一番となる指標は合格率です。

おすすめ4種目の直近2回の合格率は50%を上回っています。

さらに過去の合格率を見ても、平均合格率は50%を上回っています。

法務4級

開催時期合格率
4年10月73.15
3年10月66.84
2年10月60.15
1年10月63.72
30年10月73.82

財務4級

開催時期合格率
5年6月53.40
4年6月59.83
3年6月62.34
2年6月57.46
1年6月68.84

税務4級

開催時期合格率
5年3月56.04
4年3月63.50
3年3月71.87
2年3月49.95
31年3月60.30

年金アドバイザー4級

開催時期合格率
5年3月43.23
4年3月57.30
3年3月66.47
2年3月60.17
31年3月60.07

どの種目も合格率が安定して高いです。

銀行業務検定のなかには、直近の合格率はたまたま高かったものも含まれているため注意しましょう。

>>過去の成績はこちらから発表

着眼点②:受験者の勤続年数が低いこと

合格率がたとえ一緒でも、受験者の平均勤続年数によって難易度は異なります。

例えば預かり資産アドバイザー3級の合格率は50%超ですが、平均勤続年数は10年以上です。

銀行に10年以上勤務していれば、様々な試験や実務経験を積みます。

平均勤続年数が10年以上の試験は、そもそも若手とは勉強のスタート地点が違うので、合格率が高くても避けるべきです。

気になる、おすすめ4種目の直近の平均勤続年数は下記の通りです。

種目名平均勤続年数
法務4級2.7年
財務4級3.3年
税務4級3.9年
年金アドバイサー4級7.2年

年金アドバイザー4級を除けば、受験者の平均勤続年数は5年を下回っています。

5年を下回っている種目は上記3つのみです。

そもそも法務・財務・税務の各3級の平均勤続年数が低めな理由は以下の通り。

  • 4級から連続して受験
  • いきなり3級を受験

確かに平均勤続年数が二桁の試験だと、FP2級合格者など実務経験の他に専門知識を身に着けた受験者も多そう。

ネコルフ

その通りだよ。合格率が一緒でも、受験者の質によって難易度は大きく変わるから注意しよう。

平均勤続年数も上記HPから調べられるので、気になった種目は合格率と併せて調べておきましょう。

着眼点③:上位互換があること

近い将来、窓口の予定だし、合格率40%超えの窓口セールス3級でも受けてみようかな。

ネコルフ

志は悪くないけど、資格取得の観点で将来を考えると、おすすめしないよ。

銀行業務検定は種目によって格差があります。

この格差の1つとして挙げられるのが互換性です。

例えば、上記の窓口セールス3級の場合、下位互換の4級も上位互換の2級もありません。

完全独立の種目となります。

また相続アドバイザーや法人融資渉外のように、3級(上位)と2級(上記)の2構成なっている種目もあります。

本題なのが冒頭でお伝えした、おすすめ4種目。

なんと4級(下位)3級(中位)2級(上位)の3構成になっています。

銀行業務検定のなかで3構成になっているのは、本記事でおすすめ種目としている、法務.・財務・税務・年金アドバイザーの各4級のみです。

互換性がある種目であれば、下位で勉強した内容が、そのまま上位の種目に活かせます。

一般に3級クラスだと60~80時間の勉強が推奨とされていますが、4級を全力で勉強すれば、3級の勉強時間を1/3はカットできます。

銀行員は勤続年数と共に忙しくなるため、せっかく勉強するのであれば、目先の試験だけでなく、その後も視野に入れていきましょう

確かに年金4級をしっかり勉強すれば、一発合格はもちろん将来的に受験させられる3級にも活かせるね。

ネコルフ

4級と3級の一番の違いって、試験の範囲より出題形式が3択から5択になることなので、4級をしっかり勉強しておけば、3級でも意外と太刀打ちできたりするよ。

他にも、おすすめ種目は銀行業務検定以外の試験にも役立ちます。

  • 税務・年金アドバイザー⇒FP試験
  • 財務⇒簿記

FP試験は銀行員である以上、銀行業務検定と同様に、必ず受験を推奨(強制)されます

そのため、FP3級・2級の前段階として、税務4級や年金アドバイザー4級を受験しておくと、FPの勉強時間を短縮できます。

財務も財務諸表の分野では簿記と重複するところがあるので、簿記3級の前に財務4級を勉強しておくと、やや効率的です。(”やや”にしたのは、分析項目は簿記検定から外れるから)

法務と宅建は民法で重複するとは言え、重なる部分はかなり少ないので除外。(時効・保証人・根抵当権は重複する)

下位互換の利点はまだあります。

最下位互換に当たる4級は、銀行業務検定の入口となる種目なので、難易度は低めに設定されています。

なんで低めに設定してあるの?

ネコルフ

4級で難易度高くしてしまったら、受験料高めの2級や3級の挑戦者が減ってしまうからね。銀行業務検定のお得意様は4級でなく受験料高めの3級・2級。

なるほど…出題形式が3択なのが、4級だけの理由が分かったわ。

銀行業務検定おすすめ種目の個別解説

ここからは、おすすめ4種目について、それぞれ個別で解説していきます。

本当に自分に”おすすめ”なのか見極めてください。

銀行業務検定おすすめ種目①:法務4級

出題形式三答択一式 50問(各2点)
科目構成(1)預金15問
(2)手形・小切手15問(手形交換・電子記録債権を含む)
(3)融資10問(管理・回収を含む)
(4)内国為替10問
合格基準満点の60%以上(試験委員会にて最終決定)
試験時間90分
合格率60~73%
勤続年数2.7年

おそらく最初の時点だと、預金以外の項目は言葉の意味から勉強となるため苦労しますが、知っておくと実務で役立つことも多いので、どれを受験するか迷った方は、法務をおすすめします。

全国一斉試験は10月開催、CTB試験は令和5年5月~令和6年3月末まで受験可能。

銀行業務検定おすすめ種目②:財務4級

出題形式三答択一式 50問(各2点)
[財務諸表] 40問 [財務分析] 10問
科目構成(1)財務諸表 40問
(2)財務分析 10問
(1)簿記の基礎・取引を中心に、原則として会社法・会社法施行規則および会社計算規則にもとづいて出題。
(2)基本的な安全性分析・収益性分析等から出題。
合格基準満点の60%以上(試験委員会にて最終決定)
試験時間90分
合格率53~68%
勤続年数3.3年

簿記の知識の有無で難易度が大きく変わります。

簿記の知識があるなら、間違いなく有利な試験。

融資係や営業係に配属されたら、簿記の資格の有無を問わず、是非受験しておきたいです。

財務の本質をしっかり身に着けると、融資稟議作成の際、説得力のある文章を作成できるようになります。

全国一斉試験は6月開催、CTB試験は令和5年5月~令和6年3月末まで受験可能。

銀行業務検定おすすめ種目③:税務4級

出題形式三答択一式 50問(各2点)
科目構成(1)税の常識 7問
(2)所得税 20問
(金融商品と税金・不動産所得・譲渡所得等)
(3)相続税・贈与税 13問
(4)法人税 5問
(5)その他の税金 5問
(地方税・登録免許税・印紙税・消費税等)
合格基準満点の60%以上(試験委員会にて最終決定)
試験時間90分
合格率49~72%
勤続年数3.9年

FPのタックスプラニングが得意であれば、難易度はぐーんと下がります。

窓口や営業係ならば、下記にような税務知識を前提した商品を取扱うため、現場では税務知識は必須。

  • NISAや idecoなど所得税の節税を狙った商品
  • 生命保険など相続税の節税を狙った商品

FP試験の前哨戦として受験しておくのもおすすめです。

所得税・相続税・贈与税はかなり重複します。

全国一斉試験は3月開催、CTB試験は令和5年6月~令和6年3月末まで受験可能。

銀行業務検定おすすめ種目④:年金アドバイザー4級

出題形式三答択一式 50問(各2点)
科目構成(1)年金の基礎 30問
(2)老齢給付 10問
(3)障害・遺族給付 6問
(4)セールス・その他 4問
合格基準満点の60%以上(試験委員会にて最終決定)
試験時間90分
合格率43~66%
勤続年数7.2年

おすすめ4種目の中で、受験者の勤続年数は一番高いが、FPで社会保険分野が得意であれば有利です。

FP取得者であれば、税務と共に受験を検討してもよいですが、税務と年金アドバイザーの一斉試験の時期は一緒なので、CBT試験を利用して時期をずらしましょう。

全国一斉試験は3月開催、CTB試験は令和5年5月~令和6年3月末まで受験可能。

銀行業務検定おすすめ種目の絞り方

4級試験を1年で1つと受験しろと指示されたけど、どれを受験するのが良いのかな。

そんな悩みの方に3つの絞り方をお伝えします。

絞り方①:保有資格と関わりが強い

大学や新人の頃に下記資格を取得された方は、他の方より有利に立ち回れます。

宅建保有者

宅建保有者であれば、民法分野で法律に基づいた体系的な考え方が身についているはずなので、法務を推奨。

簿記保有者

簿記保有者であれば、間違いなく財務が有利。

財務は財務諸表と財務分析の2つに別れるが、財務諸表は重複する部分が多い。

FP保有者

FP保有者であれば年金と税務が、間違いなく有利。

とくに税務は重複する部分が多い。

宅建・簿記・FPの資格保有者であれば、4級は少しの勉強で合格できます。

資格ゼロの私の運命は如何に…

そんな方は10月開催の法務4級が一番おすすめです。

法務4級がおすすめな理由は以下の通り。

  • 預金・融資共に関係してくる
  • 上位互換の法務3級は一番人気

法務の基礎知識を身に着ければ、勤め先の規程の理解も早まります。

絞り方②:今と半年先の業務に近い種目

窓口業務で預金や年金口座の獲得が主体であれば、法務や年金アドバイザー。

同じ窓口でもNISAや idecoなど節税商品の取扱いが主体であれば、所得税を勉強できる税務。

法人融資に携わるなら、決算書の見方は必須知識になるので、財務は必須。

逆を言えば、預金に財務、融資に年金アドバイザーなどは、ミスマッチなので後回しで良いです。

そして大事なことは、今はもちろん、半年先にどのような係になっているか考えて受験することです。

今は預金係でも将来的に融資業務に携わるなら、財務を先行して受験しておくと経験不足を知識で補えます。

絞り方③:民間・国家資格と関わりが深い種目

残念ながら銀行業務検定は銀行業界以外では活用できません。

更に言えば、銀行業務検定でさえ、実務面より昇給・昇格の方に利用されている節もあります。

そんなわけで、今後は民間・国家資格を目指す選択も良いです。

意外と多いのが、4級を勉強していく中で自分の得意分野が見つかり、そこから上位試験に目覚めるパターン

ネコルフ

僕自身も過去に、財務3級→財務2級→財務諸表論(税理士資格)と進んだ経緯があります。

  • 税務・年金アドバイザーからFP
  • 年金アドバイザーから社労士
  • 財務から簿記

銀行業務検定と並んで推奨されるFP試験を受験する場合であれば、下記の順番がおすすめです。

STEP
税務4級
STEP
FP3級
STEP
税務3級
STEP
年金アドバイザー3級
STEP
FP2級
STEP
税務2級
STEP
FP1級

銀行業務検定おすすめ種目のまとめ

本記事では、一発合格を狙える4つの種目と、その根拠についてお伝えしました。

銀行業務検定のおすすめ4種目の着眼点や、絞り方のポイントをまとめたのがこちら。

  • 法務・財務・税務・年金アドバイザーの各4級がおすすめ
  • 直近合格率以外の指標(合格安定率・勤続年数・互換性)も意識する
  • 今ある保有資格や今後の実務や資格に関連する種目を優先する

銀行業務検定の初動で大事なことは、合格という実績と自信をつけることです。

”おすすめ種目”の一発合格はスタート地点になるので、人におすすめされた試験を漠然と受験するのでなく、自分で納得のいく試験を選択をしましょう。

当サイトでは、多忙だけど頑張るあなたを、情報発信という形で応援します。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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